「コンビニ百里の道をゆく」は、52歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。

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 ローソンでは10月1日、来年4月に入社される90人の内定式をオンラインで開催しました。コロナの影響で説明会や面接も、ほぼオンラインで採用となった方々です。

 来春の大学卒業生は3年生と4年生の日々が、コロナ禍でした。学生生活にも慣れ、「さあ後半戦」と思ったところでコロナ。「残念」な気持ちで残りの日々を送られている方も多いのではと思います。

 ただ、100年に一度の危機と言われるこのパンデミックに直面したからこそ、さまざまな学び方、人との交流の仕方、過ごし方をいや応なく身につけたと思うんです。

 今後、もし第6波、第7波があるとしても、学生時代に「どうやって人とつながり、どうやってクリエートしていけばいいか」を身につけているということをポジティブに考え、社会に出ても臆せず、いろんな人と様々な方法でコミュニケーションをし、大きく成長していただけたらと思います。

 コロナ禍の学生生活が「無駄じゃなかった」と思う日がきっと来ます。「24時間365日」、時間は全員に平等ですが、デジタルデバイスを使いこなし、学生生活を過ごした人たちの24時間は、すごく濃いはずです。
「移動しなくてもいろんな人とコミュニケーションできる便利さ」と「人と会うことの必要性」を両立させる必要があるなか、効率化された様々なデジタルデバイスを利用して、楽しく過ごす術をすでに身につけていると思います。

 その上で、社会に出てくると、とても非効率なことが多く目につくと思います。そこを臆することなく変えていってほしい。これまで通りのやり方が通じなくなっている今、変革していくことが求められています。自分で考え、実行し、検証して、変えていく。そしてまた自分で実行していく。そんな仕事をしていただきたいと切に願っています。

竹増貞信(たけます・さだのぶ)/1969年、大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長

※AERA 2021年11月22日号