現役学生から公募したモデルが、受験時のエピソードや勉強法を明かす特別企画。最終回となる第6回では、早稲田大学文化構想学部の畠山はる奈さん(3月の取材時で4年。今春卒業)が、過去問を解くことで志望校の入試問題の傾向と対策を練る必要性を語った。

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 畠山はる奈さんは大学進学にあたって、上京することを決意した。

「18年間、北海道を出たことがなかったので、東京に強い憧れを感じていました。早稲田、慶應両校のオープンキャパスに行ってみて、早稲田のほうが全国各地からいろんな学生が集まっているし、留学生も多い印象を受けたんです。これならば入学後に自分の視野も広がると思いました」

 志望校を早稲田に定めてからは、過去問を解き続けた。

「私立大学の入試は、センター試験よりも掘り下げた深い知識が求められます。それに、大学によって個性というかクセのようなものもあります。たとえば世界史では、全然教科書に載っていない用語が出てきたりするんです。『世界史用語集』を買って、ひたすら読み込みました。英単語も学校で配られた単語帳では足りないと感じたので、早慶向けの『単語王2202』で覚えました。入試会場では、皆、これを持っていましたね」

 古文の長文は、センター試験よりもずっと長い。そこで読解のペースを上げるべく、出題が想定される作品をたくさん読み、あらすじを知っておくように心がけた。

 国語の現代文で意外な発見もあった。

「早稲田大学出身の小説家の作品が、問題文に出ることが多いんです。誰も教えてくれませんでしたけど自分で過去問を解いてて気づいたので、早稲田にゆかりのある作家はチェックしました」

 苦手な科目は英語。

 克服するために多くの長文を読み、英語表現に慣れ、出てきた単語や文法も一緒に覚えるよう努めた。そうすることで自分の中の引き出しを増やして、推測する能力を磨いた。

 さらに勉強する時間帯もひと工夫。

 夜は早めに寝て6時半に起床し、

「朝の清々しい気分の中、長文を必ずひとつ読むと決め、毎日やっていました。苦手なものは後回しにしてしまいがちですけど、朝のうちにやってしまえば、その後は気持ち的にも楽ですし。少しでもいいから、毎日取り組むことが大事です」

 大学に入ってやりたいことが明確にあったことも、受験勉強にはよかったと語る。畠山さんは「世界各地を自分の目で見て回りたい」という願望が強かった。

「高校時代に通っていた予備校の世界史の先生が海外旅行好きで、いろいろ旅行のツアーを企画していたんです。私も大学に入ってそのツアーに参加したい。それをモチベーションにして勉強を頑張りました」

 大学入学後、アルバイトで貯めた金は旅費に変わる。一生に一度は行きたいと願っていたマチュピチュにも行くことができた。現地に自分の足で立ち遺跡を目の当たりにしたときは、ほんとうに感動したという。

「学問に限らず、大学で何をやりたいのか。どんな学生生活を送りたいのかを考えましょう。やりたいことをイメージすると、受験勉強のモチベーションを高く保てます」

(取材・文/本誌・菊地武顕)

※週刊朝日  2022年6月17日号