AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。AERA 2022年6月20日号では、Homeport代表取締役の野下智央さん、同じく代表取締役でお片づけ習慣化コンサルタントの西崎彩智さん夫婦について取り上げました。

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 2016年、夫38歳、妻49歳で、ともに再婚する。

【出会いは?】同じ起業塾に通う受講生同士として出会う。

【結婚までの道のりは?】出会って間もないころ、塾の受講生のみんなで飲みに行ったとき、妻が夫の発言に反論。次の日言い過ぎたことを反省して連絡したところ、夫も反省していて和解。以降、本音を話せる仲になり、交際に発展。1年1カ月後、結婚。

【家事や家計の分担は?】妻が活動拠点を福岡から東京に移し、平日は別々に過ごすため、家事はそれぞれ行う。一緒に過ごす週末は共同で行うことが多い。夫婦の財布は一緒。

夫 野下智央[43]Homeport代表取締役

のげ・ともひろ◆1978年、福岡県出身。中学卒業後、建設会社に就職し現場作業と営業にあたりながら約15年勤務。30代半ばで人材教育の会社に転職し、数年後COOに就任。現職に就くほか、健康系企業の取締役も務めている

 僕と結婚したらさっちゃんが輝く、と直感したのが結婚の決め手でした。もっとも、そう思ったのは付き合う前のこと。過去に女性に抱いたことはない感情かつ、僕は離婚して以降、再婚するつもりはなかったので、自分でも俺が結婚?と意外でした。

 なぜそう直感したのかは直感だけに理由はなく、でも思った以上伝えるほかはなく、以来彼女へのメールの宛名は「大好きなさっちゃんへ」に。年齢差はまったく気になりませんでした。僕は妻をもう少し下だと思い、妻は僕を上だと思ったから、実年齢を知って驚き合っただけ。僕が気持ちを伝えたときも妻は一瞬目を丸くしただけで、すぐにOKしてくれました。

 人には、自分のために動くのが得意な人と、人のために動くのが得意な人がいると思いますが、僕は後者。だから彼女がやりたいことのサポートをできるのが何よりもの喜びです。

 彼女のポテンシャルは未知数。今後、会社は数百倍に成長していくと信じています。

妻 西崎彩智[55]Homeport代表取締役 お片づけ習慣化コンサルタント

にしざき・さち◆1967年、岡山県出身。甲南女子大学卒業後、住宅メーカーに就職。専業主婦を20年した後仕事を再開。2015年に独立し、19年から現職。セミナー講師やラジオパーソナリティーのほか「AERA dot.」で執筆

 ひろちゃん、私の人生に登場してくれてありがとう!

 いの一番に夫に伝えたいのは、この感謝の気持ちです。

 20年専業主婦で自分に自信がなく、お金を稼げないことがコンプレックスだった私が起業して、5千件に及ぶコンサルティングを手掛けながら会社を大きくしてこられたのは、夫がいつもやさしく背中を押してくれるおかげです。

 夫はまず、仕事は楽しいものだと教えてくれました。彼はいつも自分が掲げた目標に向かって楽しく働いているんですね。前夫が「お前たちを食わせるために仕方なく働いてんだ」というのが口癖で、私も嫌々するものだと思い込んでいたので、それはそれは大きな価値観の変化でした。

 仕事で行き詰まったり予想外のオファーに躊躇(ちゅうちょ)したりしていると「さっちゃんなら大丈夫、なんでもサポートするからね」と言ってくれるのも心強い限り。ふわっと安心感に包まれて、できそうな気に。不思議と力がわくんです。

 つくづく、夫は神様からのギフトだと思います。

(構成・茅島奈緒深)

※AERA 2022年6月20日号