小学校1年生の子どもたちにとっては、もうすぐ初めての夏休み。長期の休みを前に子どもたちはワクワク、一方で、親は何をさせたらいいのかと不安になる人も多いでしょう。小1の夏休みで、保護者が知っておきたいことや過ごし方のポイントについて、筑波大学附属小学校国語科教諭の白坂洋一先生に聞きました。現在発売中の『AERA with Kids 2022夏号』(朝日新聞出版)から一部抜粋してご紹介します。

〇白坂洋一(しらさか・よういち)/筑波大学附属小学校国語科教諭。公立小学校教諭を経て、2016年から現職。1年生と6年生の担任経験が豊富。全国国語授業研究会理事。『子どもを読書好きにするために親ができること』(小学館)など著書多数。

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「小学生になったから、夏休みもしっかり勉強させなきゃ」と力が入りますが、筑波大学附属小学校の白坂洋一先生はこう話します。

「習慣を続けるために毎日の勉強は大切ですが、短時間でもかまいません。同時に、子どもが好きなことにじっくり取り組める機会作りや体験も大事にしてください。夏休み前に取り組みたいことを親子で話しておくといいでしょう」

 低学年のうちはとくに体験を通じて学ぶことが重要だと言います。

「学習習慣」と「体験」を意識したうえで、スケジュール作りはどうするのがいいのでしょうか。

「午前中は学習、午後は遊ぶなど親子で話し合ったら、お子さんに計画を立てさせてみてください」

 1年生では、最初はうまくいっても、3日目以降は子どもが忘れて予定通りにいかない場合や、計画そのものに無理がある場合も。

「低学年は時間の見通しがきかないもの。夏休み序盤に大人の手助けが必要です。忘れていても叱ったりせずに、『あれ? 計画ではこうなっているけど』と優しく伝えましょう。計画をどう修正すればいいのか考えれば、学ぶチャンスにもなります」

 具体的に、保護者からの質問にも答えてもらいました。

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■まだ時計がしっかり読めません。どう行動を促せばいい?

 学校で時計の読み方をまだ習っていない子に「9時20分までドリルをやろう」と言ったところで、伝わらない場合も。親の声かけやタイマーの設定が必要です。アナログ時計の針を見ながら「今、長い針が12だから4まで、このドリルをやってみよう」と伝えます。そのときに、「4までね、9時20分ね」などと時計の針を時間に言い換えて、教えるといいでしょう。

■白坂先生オススメの夏休みの過ごし方は?

 時間がある夏休みこそ、読書を楽しんでほしいですね。勉強ではなかなか覚えられない言葉も、読書なら自然と入ってきます。日記もオススメ。文字数は決めず、「お母さん(お父さん)に教えたいことを詳しく書いてね」と子どもに伝えます。1年生は話し言葉と書き言葉を使い分けるのがまだ難しいので、書き出しを「お母さん(お父さん)、あのね」とします。

■夏休みも時間割どおりに過ごしたほうがいい?

「夏休みって遊ばせていいんですよね?」「時間割と同じように学習したほうがいいですか?」と保護者から聞かれることがあります。子どもにとって、遊ぶことと学ぶことはつながっていて、切り離すことはできません。友人と遊ぶことで社会性を身につけますし、遊びが精神的な安定になったりもします。自然体験などを友人家族とするのもいいでしょう。

(取材・文/編集部)

※『AERA with Kids 2022夏号』では、このほか3つの質問に答えてもらっています。