食料品店やECサイトには、さまざまなダイエット食品が並んでいます。「低カロリー」「糖質オフ」といった表現にひかれて、あれもこれもと手を伸ばしがちですが、正しい知識を持っていないと「実はダイエットには不向きなもの」を選んでしまうことも。早稲田大学大学院で運動生理学を学び、「ダイエットコーチ計太」としてYouTubeでも活躍するパーソナルトレーナー・計太さんが、ダイエットに取り入れる際に気をつけたい三つの食品についてお伝えします。

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 健康やダイエットに関する情報を、誰もが手軽に得られるようになり、食品売り場はたくさんのダイエット食品であふれています。ダイエット食品市場も拡大していて、毎年さまざまな商品が発売され、“ヒット商品”も生まれています。ところで皆さんは、数ある候補の中から、何を基準にして商品を選んでいますか?

 パッケージに書かれているキャッチコピーを見ると、どれも「ダイエットに効果がありそう」「健康にも良さそう」だと感じます。ただ、ダイエットプランは十人十色で、中には「すべての人には、おすすめできない」「少し注意が必要かも」と思うものも紛れています。原材料や含まれる栄養素の種類・分量を確認し、総合的に判断しなければ期待するダイエット効果が得られないばかりか、かえって逆効果になってしまいかねません。そこで今回は、取り入れ方によっては実はダイエット向きじゃない【注意したい食品三つ】紹介します。

■【注意したい食品1】低糖質スイーツ

 糖質を制限するダイエット法が流行したことで、急増したのが「低糖質○○」というカテゴリーです。なかでも低糖質スイーツは人気のジャンルですが、糖質が抑えられている一方で「脂質がどれくらい含まれているかどうか」は見落とされがちです。実際に成分表をよく見ると、脂質を多く含んでいる商品が少なくありません。「糖質が少ないからダイエットにピッタリ」と誤解して食べすぎるのは避けたいところです。

 そもそも糖質は健康を維持するために必要な栄養素で、ダイエットをしていても適量は摂取すべきものです。糖質と脂質のどちらを減らすべきかは個人によって異なりますが、重要なのはそのバランスです。

 それでも、これまでのダイエット指導経験を通じて、脂質のとりすぎが体重増加の要因になっている人が多いと感じるので、ダイエット食品として低糖質スイーツを選ぶ時には、脂質量に注目することをおすすめします。

■【注意したい食品2】良いオイル

 食用・調理用オイルのジャンルでも、健康を意識した商品が増えています。オリーブオイルやココナツオイルなどを積極的に取り入れている人も多いのではないでしょうか。ただ、いくら体に良いとはいっても、脂質のとりすぎはダイエットの大敵。サラダにオリーブオイルをかけて、間食にナッツをつまんで……と、健康のために続けていることが「脂質の大量摂取」という“落とし穴”につながる可能性もあるため、トータルの摂取量をしっかりと把握しておきたいものです。

 誤解してほしくないのですが、健康的なダイエットをする上で良い脂質をとることは重要です。たとえば、魚やナッツ類に含まれる脂質には抗酸化作用があり、代謝を改善するという点でダイエット効果が期待できます。また、オリーブオイルにはオレイン酸やリノール酸といった脂肪酸や抗酸化物質が含まれ、動脈硬化など生活習慣病の予防に良いとされています。

 だからこそ、摂取する脂質の総量を知っておくことが大切なのです。「体に良い」「ヘルシー」というイメージに踊らされることなく、「質の良いオイルを、必要な量だけ」取り入れるように心がけましょう。

■【注意したい食品3】グラノーラ

 オーツ麦、玄米など穀類を原料にしたグラノーラも、食物繊維が豊富なヘルシー食品として人気が高まっていますが、シロップやオリーブオイルなどを混ぜて焼き上げたものが多く、脂質量や砂糖量が気になります。最近では健康を意識して成分を改良した商品も増えているので、しっかりと成分表を確認してから選びましょう。

 チェックすべき項目は、やはり脂質と砂糖の含有量です。【食品1】でも紹介したように、低糖質をうたっているものほど脂質が多く含まれている場合があるので、念入りにチェックしましょう。

 砂糖を使用していないグラノーラも増えてきましたが、まだまだ使われている商品が多いので、パッケージの原材料表記を必ず確認しましょう。ちなみに、原材料は使用量が多いものほど前(上)部に記載されることが多いため、順番もしっかりとチェックしてください。もちろん、ダイエットを目的として取り入れるのであれば、砂糖を使っていないものを選ぶのがベターです。

■大切なのはトータルのカロリー収支

 今回は、なんとなく体に良さそうだけれど、実はダイエット向きじゃない食品3選を紹介しました。誤解しないでいただきたいのは、体重の増減はカロリー収支による影響が最も大きく、「これを食べると太る」なんてことはありません。反対に、どのような食品でも食べすぎてしまえば太ってしまうものです。漠然としたイメージやキャッチコピーをうのみにしないで、食品選びでは必ず成分や含有量をしっかりと確認する習慣をつけましょう。必要な栄養素を、バランス良く取り入れて、健康的なダイエットを継続してください。

(構成/加藤 徹)