「生活保護」の状態から、奨学金や借金でハーバード大学に進学したパトリック・ハーラン(パックン)。現在では東京都心に邸宅を構え、お金に悩まされずに、家族と楽しく過ごしています。この大逆転の理由を、パックンは「お金を育てる方法」を知っていたから、と語ります。最新刊『パックン式 お金の育て方』では、誰にでもマネできるお金との付き合い方を紹介しています。ハーバード卒のパックンが、アメリカ時代に学び、日本でも無理なく実践できる「お金の使い道の鉄則」を紹介。経済状況が厳しい今だからこそ、お金の使い方を明確にしたい方向けのパックン式メソッドを、本書から一部を抜粋・再編して大公開します。

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■節約には目安が必要だ!

「節約をしよう!」と、たぶんみんなも一度は思ったことがあると思います。

 だけど、長続きさせるのはなかなか難しいよね。だから、ちょっとした工夫が必要です。

 まずポイントになるのは、無理をしないこと。

 極端な話、「今月は節約して1万円で生活しよう」なんて思っても絶対に無理です。

 よゐこの濱口さんのように、モリで海の魚を獲れたら1万円で生活できるかもしれないけど。

 僕は子どもの頃から節約が身についていたので、今もあまり苦労なく節約できます。

 細かい出費はいちいちチェックしていないのですが、それでも月の支出が収入を超えたことはほとんどありません。

 でも、おそらく多くの人は、何かしら節約の目安があったほうがいいと思います。

■収入は「5・3・2」ではなく「3・5・2」で分ける

 そこで一つ参考になるのが、アメリカのファイナンシャルアドバイザーがよく勧めている「5・3・2の法則」。

 月々の収入を次のように割り振ろうという考えです。

5割:生活費

3割:投資

2割:自由に使える娯楽費

 たとえば手取りの月給が30万円なら、15万円を生活費に、9万円を投資に、6万円を自由に使うという感じです。

 では、早速やってみてください!

 ……って言ってもできないよね。きっと、「15万円で生活するなんて無理!」「娯楽費が6万円じゃ足りない!」とか、いろいろと思うんじゃないでしょうか。

 そして結局は、「生活費を25万円使ったから、5万円しか残っていない」「5万円は娯楽費に使っちゃおう」なんてことになりがちです。それで結局、今月も1円も投資ができない……。

 こんなふうに「生活費が余ったら投資をしよう」と思っていたら、おそらくあなたは永遠に投資を始められません。

 そこで僕が強く勧めたいのが、「5・3・2の法則」じゃなくて「3・5・2の法則」です。

 つまり、まずは「3割を投資する」を最優先にするということです。

 そして、残ったお金の中から生活費としてやりくりします。それでも残ったら、ご褒美として娯楽費にします。

 不思議なことに、人間は「これだけのお金がある」と思うと、めいっぱい使ってしまいます。

 30万円あると思えば30万円を使うけれど、20 万円しかないと思えば20万円で済む。不思議だよね。

 だから、最初に投資資金を抜いておくことが、無駄遣いを防ぐためにもっとも効果的なのです。

 後ほど詳しく説明しますが、「積立投資」という方法を使うと、毎月の指定日に自分で決めた金額を投資することができます

 毎月勝手にあなたの銀行口座から投資資金が引き落とされるから、簡単に「3・5・2の法則」を守れるようになるはず。

■借金はとっとと返して、投資を始めよう

 ちなみに、リボ払いやキャッシングのような高金利の借金を抱えている人は、投資用の3割や、娯楽費の2割を、まずは借金返済にあててください。

「3・5・2の法則」ではなく「5・5(ゴーゴー)の法則」にして、5割を借金返済、5割を生活費にして、一気に借金を返しちゃいましょう。

 なんで借金の返済から始めるべきなのか、は考えればすぐわかる!

 高金利の借金を返すことは、投資のリターンよりも確実なので、最優先すべきです。

 僕自身も、金利の高いアメリカの奨学金を返済し終えるまでは、投資をしませんでした。

 そして、「エマージェンシー資金」を確保することも忘れないでください。投資を始める前には、生活費の半年分程度を緊急事態資金として取っておきましょう。

 金利が高い借金を返し終えて、エマージェンシー資金もできた! 

 それが投資を始めるべきタイミングです。

 3・5・2の法則を守れば、自然と「節約できる人」「投資できる人」になれますよ。

 このあたりのことはとても大切だから、ぜひとも『パックン式 お金の育て方』を読んでみてください。

 このあたりのこともしっかりまとめておきましたので!

(構成/増田侑真)

パックン
本名:パトリック・ハーラン。芸人・東京工業大学非常勤講師。
1970年11月14日生まれ。アメリカ・コロラド州出身。93年ハーバード大学比較宗教学部卒業。同年来日。97年、吉田眞とお笑いコンビ「パックンマックン」を結成。NHK「英語でしゃべらナイト」「爆笑オンエアバトル」をはじめ、多くのテレビ番組に出演し、注目を集める。「AbemaPrime」「報道1930」でコメンテーターを務めるなど、報道番組にも多数出演。2012年10月より池上彰氏の推薦で東京工業大学の非常勤講師に就任。コミュニケーションと国際関係についての講義も行っている。二児のパパ。
25年以上の投資歴があり、金融教育の講師として全国各地で講演会も行っている。
最新刊の『お金の育て方』では、「生活保護」状態から「お金持ち」になるまでに身につけた、誰にでもマネできる、お金との付き合い方を詰め込んだ。