「森友学園」(大阪市)の補助金不正受給事件で、大阪地検特捜部は7月31日午後、詐欺などの疑いで、籠池泰典前理事長と妻の諄子(じゅんこ)氏をついに逮捕した。森友学園関係者は籠池氏の逮捕直前の様子をこう話す。



「地検から今日、2度目の呼び出しがあり、籠池氏は『今日は帰れるかな』ともつぶやいていた。まあ、逮捕は覚悟しているという感じだった。しかし、昼ごはんもしっかり食べてから出頭した。普段と様子は同じでしたよ」

 特捜部は27日にも籠池夫妻を任意で事情聴取したが、ほぼ黙秘していたという。

 夫妻から補助金申請の経緯などを追及する予定だ。

 一方、特捜部は28日までに、森友学園への国有地売却をめぐり財務省職員ら7人に対する弁護士らの背任容疑の告発なども受理。背任容疑の告発状には、「近畿財務局の職員らは森友側と昭恵夫人の関係を認識した上で、森友側の利益のため、ごみ撤去費用を過大に積算した」などと記されているという。

 またNHKによると、土地の売買を担当する財務省近畿財務局は森友側に「いくらまでなら支払えるのか」を事前に尋ね、森友側の提示を下回る激安価格で売却。さらに財務局から国有地取引としては異例の「10年分割払い」を持ち掛けたとされている。

「森友疑惑は近畿財務局が出発点。役所というのは、本当はたいてい記録が残っている。役人の交渉は、一人が話し、もう一人がメモというのが定番でしょう。それがまったくないというのは、不自然で究極の"忖度"ですよね。今、思うと『安倍首相の小学校ができるようだ』

『昭恵夫人が視察にまで来ている』などと話題になったことがありました。そもそも、国有財産の担当者だけではあんなことはできず、本省が直接関与しないと無理。誰がみてもあり得ない条件を籠池氏に提示していますからね。森友側に事前に値段を聞くなんて信じられない。刑事告発された今、幹部らは戦々恐々です」(近畿財務局関係者)

 籠池夫妻逮捕だけで終わるのか。それとも…。捜査の行方に注目したい。(ジャーナリスト・今西憲之)