おたくの聖地、東京・秋葉原でとんでもない迷惑行為が頻発している。4月ぐらいから、店先や雑居ビルの隙間などに、そのまま放置された排泄(はいせつ)物がたびたび発見されるようになったのだ。

 被害が集中しているのは、AKB48劇場やドン・キホーテのある大通りから1本入った雑居ビル街。近隣では20件以上の被害が確認されたという。あるラーメン店が被害に気付かず営業していたら「飲食店なのにあんなものを店先に放置しているのか!」と客に怒られ、慌てて片付けたこともあったという。

 排泄物をふいた紙が残されていないので「犬ではないか」との見方もあったが、サイズや形状から人のものに違いないという。

 鉄道模型店「ちゃトラ」も被害を受けた。オーナー・中島幸作さんと店員の菅原智さんはこう嘆く。

「裏の駐車場で残骸が見つかりました。合計で10回以上。雨の後に気温が上がるともう臭くて窓も開けられないこともありました」

 決定的瞬間が訪れたのは6月30日のこと。鉄道模型店の裏手を通る黒い影が店の曇りガラス越しに見えた。しかもその影はしゃがんだ。店員が急いでカメラを持って裏手に回り、「何をやっている!」と声をかけると、男はズボンが半分ずり下がったまま逃走した。黒いTシャツにリュックを背負った30代くらいの男性だった。

 店では証拠写真の顔部分を隠し、「脱糞現行犯」としてポスターを作り、被害多発地域に貼り出した。この事件がテレビのワイドショーで「うんこマン」として紹介されると、ネットは大騒ぎになった。

 写真を見た被害店の店長や社長によると、その男性は周辺では知られた常連。しかも目撃された後も秋葉原に来ていた。

 ネット上では、この30代とされる男性の写真と、名前や出身地が公開され、騒ぎとなっている。だが、ある弁護士は言う。

「実際に立件されるまでには、なかなかいかないのではないでしょうか」

 秋葉原と排泄物という、とんだ組み合わせで注目された“事件”。すっきり解決するのは難しそうだ。(本誌・鈴木裕也)

※週刊朝日  2019年8月9日号