漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏が、「天国と地獄〜サイコな2人〜」(TBS系 日曜21:00〜)をウォッチした。



*  *  *
 刑事・望月彩子(綾瀬はるか)と、連続殺人事件の容疑者・日高陽斗(はると=高橋一生)が、もみ合って歩道橋の階段から転落。目覚めると、2人の魂は入れ替わっていた。

 入れ替わりといえば、2人でゴロゴロ階段落ち。この辺は大林宣彦監督の映画「転校生」へのオマージュか。

 日高(中身・彩子)が「私、絶対に(自分の下半身を)見ない」と言いつつ、風呂場で転倒。はずみで股間を見てしまい「見ちゃったぁぁぁ!」と悶絶(もんぜつ)する「入れ替わりあるある」がちりばめられた序盤。

 中身女子を熱演する高橋一生と、悪魔の微笑でサイコな綾瀬はるかが見どころかと思いきや、回を重ねるごとに出てくる出てくる物語の謎。

 連続殺人の遺体に描かれた「φ(ファイ)」のマーク。奄美大島の月と太陽の入れ替わり伝説。望月と日高、満月と太陽。

 そこに流れる音楽、ジャジャジャジャーン♪ 交響曲第5番「運命」。うっさいわ、ベートーベン! 今、謎に集中してるから静かにして。

 ん? そういえば日高(中身・彩子)の股間問題はあったけど、彩子(中身・日高)のおっぱい問題なかったな。一夜にして綾瀬はるかのおっぱい装備。この世に平常心でいられる男がいようか。

 しかし彩子(中身・日高)は化粧も慣れた手つきでこなし、おしゃれ(ドルチェ&ガッバーナ)も満喫。同居人の陸(柄本佑)とも即ベッドイン。

 もしかして元々日高の中身は女? 日高の入れ替わりは初めてじゃない?などと言いつつ、6話ではさらに「クウシュウゴウ(変換するとφ)」に「十和田元」に「東朔也」と新たなワードがてんこ盛りで、もう白目。

 ああ、秋元康企画だったらAKB48か乃木坂46のコが犯人なのに! しかし、このドラマの脚本・森下佳子といえば、綾瀬も出演したドラマ「JIN−仁−」が有名。

 そういえば南方仁(大沢たかお)も階段落ちして、胎児の目が「カッ」とかっ開きタイムスリップしてたっけ。

 そして最後に後輩医師役の山本耕史が登場し、タイムスリップとパラレルワールドについてボードで解説してくれたね。

 だから今、切実に求ム山本講師、いや耕史! 月だの太陽だのクウシュウゴウが脳内タイムスリップしちゃう前に、ちゃっちゃと解説して!

カトリーヌあやこ/漫画家&TVウォッチャー。「週刊ザテレビジョン」でイラストコラム「すちゃらかTV!」を連載中。著書にフィギュアスケートルポ漫画「フィギュアおばかさん」(新書館)など

※週刊朝日  2021年3月12日号