「なぜ、身体を張ってでも守らなかったのか」

 いかりに身体を震わせるのは、皇室をよく知る人物だ。



 その人物が指すのは、4月9日に行われた加地隆治皇嗣職大夫による会見のことだ。加地氏は小室さんの金銭トラブルについてこう述べた。


「報道が出た時から眞子さまが相談に乗ってきた」こと、そして小室さんが文書でも触れた、話し合いもせずに金を渡すという選択はせず、お互いの認識についてきちんと話し合って解決するという方針について、「眞子さまの意向が大きかったと聞いている」と話した。

 そして眞子さまの次のコメントも伝えた。

「今回発表された文書を読まれて、いろいろな経緯があったことを理解してくださる方がいらっしゃれば有り難い」

 本来ならば天皇家は民間の金銭の争いなどとは最も距離を置かねばならない立場だ。その眞子さまが、小室家と元婚約者男性のトラブルのリングに乱入し、一緒になって70代の元婚約者を追い込んだも同然だ。 

 しかも、皇嗣家を守る立場の大夫が自ら、それを口にした。要職を経験した宮内庁関係者は、その背景をこう分析する。

「皇嗣職大夫ひとりの判断で、金銭問題に関する眞子さまの立ち位置やコメントを伝えることはできない。眞子さまが伝えて欲しいと希望なさり、秋篠宮殿下も了承のうえでの発言でしょう」

 皇室制度に詳しい小田部雄次・静岡福祉大学名誉教授は、眞子さまへの失望を隠せない。

「国民に寄り添い、その幸せを願うはずの皇族である眞子さまが、恋人と一緒になって一般の人を相手に圧力をかけてしまったという事実は重い。宮内庁職員が、その事実をつまびらかに『告白した』と受け取りたい。眞子さまが、自ら望んで伝えたいと願ったとは思いたくない。仮に眞子さまが、恋人の対応は自分が主導したと伝えることで、国民が黙ると考えているのならば、それほどおごった考えは皇族としてあるまじきことです」

 一方で先の人物は、眞子さまが望んだとしても、「皇嗣職大夫は、何をおいても内親王を守らなければならないはずだ」 といぶかしむ。

 まさに菅政権は、安定的な皇位継承の在り方を検討する有識者会議を設置した。4月には、有識者からのヒアリングが始まったばかりだ。

 会議では、女性天皇・女性宮家の創設案や結婚した女性皇族に「皇女」の呼称を贈り、公務を続けてもらう案も議題となっている。

 真面目で公務にも熱心。内親王として期待の高かった眞子さまは、結婚後も「皇女」の筆頭候補のはずであった。

 だが、小室家の金銭トラブルに世間の批判は高まり、眞子さまも一線を越えたと宮内庁は自ら明らかにした。

「これは、もう小室さんと結婚する意志の変わらない眞子さまに、もう『女性宮家』や『皇女』を期待することはない、というメッセージとも受け取れます」(前出の人物)

 先の小田部氏はこうも話す。

「小室さんに関係する眞子さまの行動を拝見すると、ご自身のお気持ちがまず優先です。眞子さま自身も、もう皇室から早く出たいとご希望なさっているのではないかとも感じます。期待を裏切られたようで、とても残念です」

 実際、秋篠宮さまの昨年の誕生日会見のあと。オフレコ懇談のなかで、小室圭さんも来年、祭祀に加わるのかと話を向けられた秋篠宮さまは、

「それはない」と話したとも報じられた。

 宮内庁OBの一人も、こう吐露する。

「本音を言えば、眞子内親王には、早く結婚をしていただきたいと思っています。皇室とは遠いところで、静かに暮らして行かれるのがお幸せではないか」

 上皇さまとともに戦時下の疎開体験をし、学習院時代を過ごした同級生の明石元紹(あかし・もとつぐ)さんは、こう話す。

「国民の幸せを願い、寄り添うのが天皇家の務めだと私は考えてきました。上皇さまは、敗戦によって皇室が解体されるかもしれないという体験をなさった。美智子さまも敗戦後、天皇制反対への高まりを目の当たりにした世代です。だからこそ、上皇夫妻は長い歳月をかけて国民の信頼を築きあげてきた。天皇制の危機など体感したことのない眞子さまの世代に、それを理解してほしいという方が難しいのかもしれませんが…」

「さすが天皇の血をひいた内親王ねーーー」と平成の時代、美智子上皇后は、眞子さまを指して、こう目を細めたという。期待を一身に受けた内親王の気持ちは、もう国民から遠いところにあるのだろうか。

(AERAdot.編集部 永井貴子)