5月1日で、天皇、皇后両陛下のご即位から丸2年を迎える。雅子さまの新皇后としての2年間をどう過ごされたのか。天皇ご一家や皇族の姿をカメラに収め続ける「追っかけ主婦」たちは、貴重な瞬間をとらえていた。2人の追っかけ主婦の写真とエピソードを紹介する。


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 今年1月1日の元旦の「新年祝賀の儀」の当日、追っかけ歴28年の白滝富美子さん(80)がカメラのファインダーをのぞいて雅子さまの大きな変化に気づいた。

「例年なら、雅子さまはティアラをつけて、皇居に挨拶に入るんです。今年もそれを狙っていました。だけど、『雅子さまの頭にティアラがない』と追っかけのみんなが騒ぎ出したんです」

 神奈川県在住の白滝さん。この日は、午前5時過ぎの始発電車に乗り、午前5時半に皇居の門のある地下鉄半蔵門駅に到着。朝一番の電車に乗って張り込んだのにガッカリ。とはいえ、例年とは違う装いの雅子さまもしっかりカメラに収めた。

「警備の人は『今は新型コロナ対応で、華美なものは控えているのでしょう』と言ってました。コロナで飲食店が時短営業を余儀なくされ、職がなくて困っている人がたくさんいるから、国民をおもんぱかってキラキラしたティアラをつけなかったんでしょうね。振り返れば、今年に入ってからは洋服も白、紺などで地味でした」(白滝さん)

 コロナ禍で国民に寄り添う姿勢を見せた雅子さま。図らずも、追っかけ主婦の一枚の写真が雅子さまの皇后として存在感を証明することになった。

 雅子さまを婚約時代からひたすら追いかけ続けている主婦たち。時代が令和に代わっても、コロナ禍で活動が制限されても、出来る範囲で雅子さまの姿を収めてきた。

 千葉県在住の主婦・吉田比佐さんは、雅子さまの追っかけ歴28年間。1993年6月のご成婚から雅子さまを追い、写真を撮るようになった。

 雅子さまは結婚後しばらくして、適応障害で療養されていたために、公務を休みがちになった。その時には追っかけも”休業”していたという。

 それだけに吉田さんは、2年前は即位を前にして「皇后という重責を担うことになって雅子さまは体調を崩されないか」と心配になったが、皇后になりたてのころは、追っかけ主婦らも驚くほど元気な様子だったという。吉田さんはこの2年の雅子さまの変化を感じていた。

「雅子さまは新皇后になられたことで、自信がついたように見えます。以前と比べて落ち着かれましたね。いろんな儀式にも出席し、天皇陛下とご夫妻で地方公務へも出かけていましたから」

 マスクをしていても目がニコっとする。昨年から続く新型コロナウイルスの感染拡大は、追っかけ主婦らの活動にも影響した。昨年4月7日から5月25日まで、政府から新型コロナウイルスに関わる初の緊急事態宣言が発出された。東京では今年に入って1月からの2度目の緊急事態宣言が出て、3月からまん延防止等重点措置の期間に入ったと思ったら、4月25日から5月11まで緊急事態宣言発令中だ。

「撮影ポイントで、以前だったら前列に4人並んで密になって、雅子さまを待ってましたが、今は前列は2人だけとかになっています。後ろになると、撮りにくいんですけど、仕方ありません。追っかけは減ってますね」(白滝さん)

 撮影できる写真もマスク姿ばかりになった。

「雅子さまのマスクはいつも白いマスク。小池百合子都知事はレースのマスクだったり、グレー、ピンク、ブルーそれに柄物などいろんなマスクをしていますね。雅子さまもたまには派手やかなマスクをなさったらと思うんですが、皇族の方々はいろんなタイプは使わないですね。いつも白いマスクです」(白滝さん)

 毎年家族水入らずで夏の静養に出かけている下田や那須へも、昨年は行かなかった。追っかけ主婦が撮れる写真も限られている。

「コロナ禍で雅子さまのお出かけは皇居内での行事ばかり。シャッターチャンスはほとんど、赤坂御所から車で出るときと入るとき。車中でマスクをしている雅子さま。歩き姿をぜんぜん撮れなくなっています」(吉田さん)

 こうした状況でも、雅子さまの追っかけを辞めなかったのは、なぜか。

「雅子さまの笑顔を見に行くのが私の毎日の活力になっているので、辞めるということは全然、考えませんでした。友人からは『マスクをしているから表情はわからないんじゃないの』とも言われるんだけど、それでもお会いできれは全然違うし、雅子さまは目力があるから、マスクをしていても、目がニコッと笑っていて、それがステキだと思うし」(吉田さん)

 秋篠宮家の長女眞子さまと小室圭さんの問題が連日騒ぎになっている。雅子さまはどう思っているのだろうか。

「あの件は頭が痛いですよね。これだけ大きな騒ぎになって。雅子さまは表立ってメッセージは出してませんけど、心の中で思うことはあるでしょう。だけど、何か発信すると、また騒がれますから、お控えになってらっしゃるのでは」(吉田さん)

 お引越しは楽しみだけど、ちょっと寂しい…。

 もっか、最大のイベントは天皇家の「引っ越し」なのだという。上皇・常皇后両陛下はすでに昨年3月、住んでいた皇居から仮住まい先の東京都品川区の仙洞仮御所(高輪皇族邸)に引っ越している。

「天皇陛下と雅子さまが今住んでいるのは『赤坂御所』。そこから4〜5キロ先の『皇居』への引っ越しが決まっています。コロナ禍で延び延びになっていたんですが、今年6月ごろになるのではないかと私たちは見ています」(吉田さん)

 白滝さんは、最近の雅子さまの引っ越しの様子についてこう語る。

「皇居の住まいは改修工事をしているようで、雅子さまは工事がどこらへんまで進んだか見に行かれるという情報がありました。しかし、体調を崩されたとかで、2回くらいドタキャンに。だけど、4月13日には両陛下で引っ越し先を見に行かれましたね」

 ただ、皇居への引っ越しが完全に終わると、実は追っかけ主婦たちのシャッターチャンスが減ってしまうという。

「雅子さまの皇居へのお引っ越しは楽しみなんです。だけど、これまでは、雅子さまは赤坂御所の自宅から、通いで皇居へ行っていたから、赤坂御所近辺で張っていれば、雅子さまの出入りをカメラに収めることができました。ところが、皇居に住まわれるとなると、皇居内での宮中行事が多いですから、雅子さまのお出かけも減っちゃって、私たちのシャッターチャンスも激減してしまいそうで……寂しくなりますね」(吉田さん)

 白滝さんも同意見だ。

「雅子さまが皇居に入っちゃったら、私たちは全然、見れなくなってしまう。コロナ禍では都内でのイベントも中止や延期になっていますから」

 白滝さんは雅子さまがオーストラリアを公式訪問なさった時にも、現地で追っかけたことがある。

「雅子さまの立ち姿が撮れるのは、来年あたりではないかと思っています。コロナが収まったら、地方へも行ってほしいと思っています。そうすれば、私たちも皇居の門か東京駅でシャッターチャンスがやってきます」

 白滝さんが雅子さまの外出を望む理由は、撮影チャンスだけではないという。

「雅子さまはどこかへ外出して、人と会って話をしていなきりゃ、イキイキとしてこないんです。御所や皇居の中で巣籠もりでは、精神的にストレスになりますよ。静養先の下田や那須、オーストラリアではたくさん人たちとおしゃべりになって、イキイキしてました。だから、コロナ禍が収まったら、地方にぜひ行ってほしいのです」(白滝さん)

 雅子さまの追っかけ主婦たちによると「雅子さまが私たちを見つけると、必ず、車の窓のカーテンを開けて手を振ってくださるんですよ」。

 追っかけ主婦たちが雅子さまをどんな時も見守っているように、雅子さまも追っかけ主婦の活動を温かく見守っているのかもしれない。

 数々の写真からは雅子さまの思いが伝わってくるようだ。
(AERAdot.編集部 上田耕司)