世間の批判を浴び続ける秋篠宮家の眞子さま(29)と婚約内定者の小室圭さん(29)の関係。もし2人が結婚するならば、ハードルとなるのが一般の結納にあたる「納采の儀」だ。コロナ禍で自粛生活を強いられる中で世間の目は厳しく、小室家側の事情もある。その一方で、節約レシピを用いた納采の儀という選択肢もあるようでーー。



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 眞子さまの望みは、皇室からはやく出ることーー。 
 
皇室を長年見てきた人物や記者たちの一致した見方だ。女性宮家創設議論が出るたびに、眞子さまは「女性宮家の筆頭候補」として期待をかけられた内親王ではあったが、ご本人方がそれを望んでいるのかは、また別の問題だ。

 宮内庁関係者のひとりはこう話す。

「そもそも若い世代の女性皇族は、皇室から出たいと思っておられる方がほとんどではないでしょうか」

 同時に宮内庁は、眞子さまの結婚問題で宮内庁への抗議が殺到。皇室への敬愛が失われ続けていることに頭を痛めている。元宮内庁職員の山下晋司さんは、こう分析する。

「宮内庁が考えを巡らせているのは、いかに穏便に、眞子内親王殿下に皇籍離脱をしていただくか――、という点でしょう」

 山下さんは、眞子さまの結婚相手として小室さんがふさわしいとも考えていないし祝福もしていない、と言い切る。一方で、皇室の記録に汚点を残さないためにも、一般の結納にあたる「納采の儀」を行ったほうがいいとも考えている。

 その場合、ハードルとなると指摘されているのが費用と人材の面だ。

 一般的に、皇室の内親王や女王との結婚する男性は、結婚に関連する儀式や挙式、披露宴にかかる費用などの応分を負担するのが慣例だ。形式通り行うのであれば、小室家が費用を“工面”する必要がある。

 たとえば納采の儀をみても、男性は、清酒3本と白い絹の巻物、「鮮鯛」を納める。とくに絹の巻物は、これまで結婚する皇族女性の挙式や披露宴でのドレスに仕立てられており、結婚するふたりにとって大切な品だ。

 上皇ご夫妻の長女、黒田清子さんのときは、慶樹さんが納采の儀で納めた絹の巻物を純白のロングドレスに仕立て、挙式で身に着けた。

 高円宮家の三女、絢子さんに贈られた巻物も、お相手の守谷さん親子の思いが込められている。披露宴は、皇族方や各界要人を招いての晩さん会。絢子さんはピンクのシルク地と白いチュールレースをあしらったドレス姿だった。
 
 ピンクのドレス生地は、NPO法人「国境なき子どもたち」の専務理事だった守谷さんの母の故・季美枝さんが生前に選び、団体から宮家に贈られたカンボジア製のシルク生地だったが、美しいレースは、守谷慧さんが納采の儀で贈ったものだ。

 皇族女性の結婚は、相手が相応の財力や社会的な立場を持っていることが前提で行われてきたのが現実だ。

「小室さんの母親の元婚約者に対する400万円を越える金銭トラブルが解決していないこと。さらに、小室さん自身が留学の滞在費などの費用を、パラリーガルとして所属する法律事務所に借りている身です。そうした現状を考えると、数百万円に及ぶと思われる儀式を無理に行う状況ではないのは明らかです」(皇室ジャーナリスト)

 また、小室家の場合「使者」となるにふさわしい人物を立てられるかという問題もある。

 納采の儀や結婚式の前に執り行われる「告期(こっき)の儀」では、小室家からモーニングで正装した使者を立てて秋篠宮邸を訪問し、納采の品を納める必要がある。これも、親族とのつきあいがほぼ絶縁状態にあるといわれる小室家にとって、簡単なことではないと見られている。

 そもそも、皇族の結婚には、なぜこのような複雑な決まり事あるのだろうか。 

 近代皇室の結婚に関する儀式は、1910(明治43)年に制定された「皇室親族令」に基づいており、戦後に同令が廃止されてからも、ほとんどこの形式に沿っている。

 当時の皇室において、皇族女性の結婚相手といえば皇族か華族。皇室親族令には、<内親王臣籍ニ嫁スル場合ニ於ケル式 納采ノ儀>として、内親王が皇族ではない臣籍と結婚する場合の納采の儀について次のように定めていた。

<配偶者タルヘキ華族ノ使 配偶者タルヘキ華族ノ親族 幣贄ヲ齎シ(=贈り物を持って)内親王ノ殿邸ニ参入ス>

 華族の親族が使いとなり、贈り物を持って内親王の殿邸に参入するということだ。
 
山下さんが続ける。

「皇室親族令は、1947年の新憲法施行に伴い廃止されましたので、いまは根拠となる法令はありません。しかし、この廃止の際、新しい規定がないものは、問題のない限り、従前の例に準ずることにしたのです。
 一方で、皇室は時代に合わせて変えてきたこともあります。どこまで儀式を細かく執り行うかは、秋篠宮殿下のご判断による部分もあるかと思います」

 昨年11月末、秋篠宮さまが誕生日会見で結婚と婚約は別だと話した。

「結婚と婚約は違いますから、結婚については本当にしっかりした確固たる意志があれば、それを尊重するべきだと私は思います」

 そのため、家と家の儀式である納采の儀は行わない、もしくはかなり簡略化したうえで入籍婚などの見方もいまだ根強い。

 元日本テレビアナウンサーで「皇室日記」のキャスターを長年務めてきた久能靖さんは、簡略版「納采の儀」も可能ではないかと話す。

「とくに、民間に出る女性皇族の結婚は、あくまで秋篠宮家と小室家の個人的な儀式です。両家の状況により、濃淡をつけることはできるのではないでしょうか」

 たとえば、納采の儀で納める『鮮鯛』は、腐りやすい夏場は、鯛の代金を代料として納める。

「その延長で考えれば、挙式も披露宴も行わない。もしくは、入籍だけの結婚や身内のみを集める内輪の式であれば、高価な絹布でドレスを仕立てる必要もない。納采の儀で必ずしも高価な絹布を納めなくともいいでしょう」

 久能さんは、儀式で親族が立つ使者についても、親族以外の選択肢もあるのではないか、と話す。

「場合によっては、小室さんがパラリーガルとして所属する法律事務所の所長もあり得るでしょうね」

 思い起こせば、2017年秋に行われたふたりの婚約内定会見。その直前に、小室さんが本屋で『月たった2万円のふたりごはん』という節約レシピ本を購入する姿が目撃され、週刊誌で報じられたこともあった。

 納采の儀、結婚ともに「節約レシピで強行」、という選択肢も視野に入ってくるだろう。
 
 ただし、皇族にふさわしい形であるかは、別の話しだ。皇室に織物を納めてきた業者のひとりは、こう話す。

「絹織物を表す『錦』という字は、糸偏ではなく金が使われています。これには、絹は金と同等の価値があるほど高価な品という意味が込められています。庶民には手の届かない絹は、皇室や上流階級の間で用いられてきました。皇族の儀式に絹が使われてきたのは、意味のあることなのです」

 眞子さまと小室さんの結婚問題は、いまだに先が見えない。また、前代未聞の内親王と婚約内定者をめぐる醜聞が、どのような形で皇室の記録として残るのかも分からない。しかし、内親王が皇族としてふるまいの一線を越えたという事実は、国民の記憶には、しっかりと残るだろう。(AERAdot.編集部 永井貴子)