結婚とともに皇族を離れる眞子さま。「小室眞子さん」となる手続きは、今後どう進むのか。

 民間人である黒田慶樹さんと結婚した天皇陛下の妹、黒田清子(さやこ)さんは2004年12月に婚約内定を発表。翌05年3月に結納にあたる「納采の儀」、11月に結婚式が執り行われた。だが一連の儀式はなくても「法的には何ら問題はない」と皇室ジャーナリストの山下晋司さんは言う。

「昭和22年、旧皇室典範と天皇の命令である『皇室令』が廃止されたため、結婚に関する儀式の規定がなくなりました。その後に結婚された8人の女性皇族はみなさん、納采の儀が行われていますが、これは前例にのっとったものです」(山下さん)

 眞子さまも一般の人と同様、役所に婚姻届を出すことになる。通常は一緒に戸籍謄本がいるが、「眞子内親王殿下の場合は代わりに『皇統譜』の謄本が必要です。皇統譜は一般の戸籍にあたるもの。眞子内親王殿下側が、皇統譜を管理する宮内庁に対し、謄本の交付を依頼する手続きが必要になってきます」(同)

 いまや婚姻届の用紙はパソコンで簡単にダウンロードできる。多くのカップル同様、眞子さま自ら役所に出向くこともあるのだろうか。

 これまでは、宮内庁職員が代わりに婚姻届を出すのが通例。黒田さんのときも、東京・帝国ホテルで催された結婚式の後、同庁職員が新居のある地元区役所に出向いた。ちなみに結婚式と、天皇、皇后両陛下(当時)が出席して盛大に催された披露宴の費用は、天皇の私的行事に使われる内廷費と黒田家の負担でまかなわれたという。

 婚姻届が受理されると新たな戸籍が作られ、眞子さまは晴れて「小室眞子さん」に。届けが受理された後、宮内庁は皇統譜から眞子さまの名を除籍する作業を進める。婚姻届の提出から除籍まで、通常5日から1週間ほどかかるという。

 眞子さまは念願の新婚生活をNYで始めるとみられる。皇族はパスポートがないため、発行手続きが行われるのは戸籍の作成後となる見込みだ。

 世論を気にしてか、女性皇族の結婚に伴う儀式は今回行わず、結婚式や披露宴もない見通し。最大で約1億5千万円と言われる一時金の受け取りも辞退するという。ないないづくしの異例婚。眞子さまの選択は、今後の皇室にどう影響するのだろうか。山下さんはこんな懸念を漏らした。

「象徴天皇制度を支えるのは憲法や法律だけではなく、天皇や皇族と国民との精神的なつながりも重要です。双方が信頼、理解し合い、良好な関係が築かれてこそ、この制度は名実ともに確立します。今回、小室さん親子をめぐる報道が過熱する中で、国民が結婚を祝福する状況は難しくなりました」

(本誌・松岡瑛理)

※週刊朝日  2021年10月1日号