婚約内定発表から4年、秋篠宮家の長女・眞子さま(29)の結婚が正式に発表された。結婚一時金を受け取らず、関連儀式は行わないとされる。そうした中、天皇陛下は、単に挨拶だけではない理由で儀式を望んでいたという。ジャーナリスト・友納尚子氏が綴る。

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 小室圭さん(30)との結婚を控えた眞子さまは、宮内庁による正式発表(10月1日)以降、皇族としての最後の務めを粛々となさっていた。

 12日には、昭和天皇が眠る武蔵野陵と香淳皇后が眠る武蔵野東陵を参拝。曽祖父母への結婚のご挨拶をされた眞子さまは、今後、上皇、上皇后両陛下、天皇、皇后両陛下、皇族方と順番に私的な挨拶をなさる予定だという。高橋美佐男上皇侍従次長は、8日の会見で眞子さまについて、「上皇后陛下にとって、眞子さまはより近いところにいた。(結婚なさる)幸せを願われないはずがない。健康を害していらっしゃるということは驚かれたと思うし、ご心配されている」と述べた。

 眞子さまの結婚騒動で、的確な判断をなさる美智子上皇后(86)が沈黙されているのは、気になるところだったが、上皇侍従次長は、「眞子さまの内心の問題、心の問題であり、自分で考えを深めるためには、周囲からの雑音が無いように見守ることが大事と当初からのお考えなので、一切自分たちは何も言わないし、尋ねることもしないという姿勢を貫いていらっしゃいます」と語る。

 上皇、上皇后へのご挨拶の日程は決まっていないというが、眞子さまも初孫として可愛がっていただいてきたお礼をお伝えしたいと願われているといわれる。

 同日、眞子さまに、日本人移住110周年にあたる2018年に訪問されたブラジル政府から、日本と両国を繋ぐ深い敬意、友情、親近感の証しとして、「リオ・ブランコ勲章大十字型賞」が贈呈された。同年のブラジル訪問は、眞子さまの公務の中でも、思い出深いものの一つだとされる。11日間に五つの州と14の都市を回り、各地での記念行事に臨席され、2国間の友好親善に貢献された。

 眞子さまは、皇族としてこれまで何年にもわたって公務に尽くされてきた。過密なスケジュール、長期滞在の外国訪問、厳しい気候の中での長時間のご臨席などもあった。やがて皇室を離れる女性皇族には、単発的な公務が多くなりがちだといわれるが、その分、集中力が問われることも多かった。

 今回、眞子さまは結婚一時金を受け取らないと言われたが、これまで伝えられていなかった貢献ぶりや決して自由とは言えない生活を強いられてきたことを考えれば、受け取られても良かったのではないかと思う。

 実際の皇族の仕事というのは決して楽なものではないということを、取材を通じて実感する。

 眞子さまは17日、最後の祭祀にご出席。後日、宮中三殿に結婚報告をなさるという。結婚会見の当日は、小室さんとお二人で出席。気になるのは小室さんの髪形の変化ではなく、4年前の婚約内定会見時のように、一連の騒動を吹き飛ばしてしまうお二人の仲睦まじい姿が見られるかどうかだ。そうであって欲しいと、待ち望んでいる国民もいる。

 このところの赤坂御用地内にある秋篠宮邸では、夜遅くまで灯りがついているという。眞子さまが引っ越しの荷物をまとめられたり、小室さんとやり取りをなさったりされているためだ。新居となる米ニューヨーク州のマンションに荷物を送られるのは、26日の婚姻届提出後だが、必要最低限のもの以外は引っ越し先で揃えるので、荷物は意外に少ないといわれる。

 秋篠宮家の次女の佳子さま(26)は、荷物が積まれた部屋の外から眞子さまのご様子を、そっとうかがっていることが多くなったそうだ。仲が良い姉妹は、これまで学校のことやおしゃれのこと、友人のことなどたくさんの話をしてこられた。佳子さまにとって眞子さまは、よき理解者であり、頼りになる存在だった。希望を胸に旅立つ眞子さまの姿はうれしくもあるが、少しお寂しい気持ちもあるのではないだろうか。

「長らくお会いできなくなることへの実感が、日を追うごとに迫ってきておられるのではないでしょうか」と秋篠宮家関係者は語った。



 眞子さまのご結婚についての正式発表は、慶事とは思えない後味の悪さがあったが、宮内庁関係者は、いまだその話題となると色よい対応をしない。結婚一時金を受け取らず、儀式は行わないという妥協点で、事態を収めようとしているかのようにも見える。

 結婚に関する儀式は、「国民からの理解」の有無を問わず行っていただきたかったと思う。眞子さまのご意思や両陛下、秋篠宮皇嗣同妃両殿下のお気持ちがあるのはもちろんだ。しかし、厳粛な儀式に臨まれるお二人の姿を国民が見られれば、一連の騒動を払拭できた可能性もあったかもしれない。

 儀式とは、簡単に立ち入ることができない厳かなものであり、喧しい俗世の声を静粛に導く力があるからだ。

 天皇陛下(61)も当初は「朝見の儀」を望まれていたという。「朝見の儀」とは、眞子さまが天皇、皇后両陛下にこれまでのお礼とお別れの挨拶をされて、陛下からお言葉を頂く儀式で、皇族方もそろって参列される。陛下が執行に心を寄せられたのは、挨拶の重要さだけではなく、正式な儀式を経たほうが、いつか眞子さまが皇室に連なる仕事に携わる時に、戻りやすいのではないかとのご配慮だったとされる。

 皇室関連の行事や執務を担う皇族の人数は圧倒的に少ない。天皇の妹で眞子さまが「ねえね」と呼ぶ元皇族の黒田清子さん(52)は、都庁職員の黒田慶樹さん(56)と正式な儀式を経て挙式し、結婚後も伊勢神宮祭主として活動されている。

 秋篠宮家の「儀式を行わない」という意思は固かったといわれる。さらに眞子さまが精神疾患だということも、天皇陛下のご意思の方針転換に繋がったようだった。陛下は同様の精神疾患の雅子皇后(57)と歩まれてきただけに、眞子さまに無理はさせたくないとのお気持ちも強かったのかもしれない。(ジャーナリスト・友納尚子)

>>【後編/美智子さま、雅子さま、眞子さま…繰り返される皇室女性の悲劇「宮内庁は変わるべきだ」の声】へ続く

※週刊朝日  2021年10月22日号