放送作家・鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は、USJについて。

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 コロナ禍も落ち着き始めたと信じ、週末は家族で旅行に行くようになりました。

 USJは毎年、家族で行っております。ハロウィン時期に毎年行くのですが、今年も行かせていただきました。

 一番の目的は、今年オープンした「スーパー・ニンテンドー・ワールド」です。

 USJ内に突如出てくる緑色の巨大な土管。トンネルのようになっているこの土管を通っていくと、自分たちの目に飛び込んできたのはあのゲームの中のマリオの世界。

 小学6年生の時にファミコンを買ってプレイした元祖「マリオブラザーズ」。そのあと中学の時に「スーパーマリオブラザーズ」が発売になり、あの面白さに驚愕し、そこからマリオシリーズだけは新作が出るたびにプレイし続けてきました。

 そんなマリオの世界が目に飛び込んできます。ゲームの中に飛び込んだかのような体験。

 このエリアでより楽しく遊ぶために「ウォッチ」を購入します。色んなキャラのウォッチがあります。USJのアプリをスマホにおとして、ウォッチのバーコードを読み込む。

 僕と妻と息子、3人分。するとスマホに自分が選んだキャラが出てきます。

 このエリア内には、マリオでおなじみのコインを取る時の黄色い「?」のボックスが置いてあります。それを下からマリオのようにパンチすると、「チャリ〜ン」とおなじみの音がします。すると、それがスマホのアプリの中と連動していて、自分が獲得したコインがアプリ内に加算されていくのです。まさに自分がゲームの主人公になった気持ちになれる。

 アトラクションは二つ。ヨッシーの乗り物に乗り、ニンテンドーワールド内を探索できるものと、もう一つが「マリオカート」です。

 あのゲームに出てくるカートに乗ります。事前に配られた自分が被る帽子のようなものに、

 ARのゴーグルを装着してスタート。ハンドルで運転しながら進んで行く。最新鋭の技術ARやプロジェクションマッピングなどを使ってマリオカートのお馴染みのコースが目の前に現れる。ハンドルについているボタンを押すと、ARのゴーグルに自分が投げた甲羅が飛んでいく。アイテムをゲットしたり、敵をやっつけたりする。運転に失敗すると自分の車がぐるぐる回ったりして。

 あのマリオカートの中に自分がいる。これはすごい。もう説明するのが無理なおもしろさ。

 妻は目の前に起きていることがすごすぎて、一秒たりとも見逃すまいとまばたきせずに楽しんでいたら、最後に涙が止まらなくなってしまいました。そのくらいおもしろい。

 アトラクションだけでなく、このスーパー・ニンテンドー・ワールドをゲームをやっていくように隅々まで楽しむことができる。

 このスーパー・ニンテンドー・ワールドができ、USJはとんでもないアップデート。はっきり言いますが、ディズニーランドよりおもしろい。そういい切りたくなるおもしろさ。

このニンテンドー・ワールド以外にも、冬まで限定ですが、鬼滅の刃のVRコースターも痺れましたし、ハリーポッターやミニオンズ、レギュラーアトラクションのラインナップもすごすぎる。

 僕が日本で一番おもしろいと思っているアトラクション、スパイダーマンのアトラクションも、スパイダーマンの映画が年明けに決まったことにより、勝手に自分なりの物語を乗せて楽しんでしまう。

 そして、ハロウィンのゾンビ。18時にあると園内にゾンビがさまよい始めるあの企画です。コロナ禍で去年は夜の園内にゾンビが徘徊することできなかったが、今年は復活。

 とは言え、コロナの前のようには自由にはできませんが、いろいろルールを作りながらも、なんとかエンタメを復活させて、「突破」していこうという気合がすごい。

 やらないのは簡単。どうやってやるか!を考えて実行する。それが一番難しく、それが大事なのだ。

 そんなことを心底教わったUSJ。かっこいいなー。

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中。毎週金曜更新のバブル期入社の50代の部長の悲哀を描く16コマ漫画「ティラノ部長」と毎週水曜更新のラブホラー漫画「お化けと風鈴」の原作を担当し、自身のインスタグラムで公開中。コミック「ティラノ部長」(マガジンマウス)は10/4に発売になった。「お化けと風鈴」はLINE漫画でも連載スタート。YOASOBI「ハルカ」の原作「月王子」を書籍化したイラスト小説「ハルカと月の王子様」が好評発売中。長編小説『僕の種がない』(幻冬舎)が発売中。