「更生できるのか」という疑念を感じた人が多くいても致し方ないだろう。女性の胸を触ろうとしたとして強制わいせつ未遂の罪に問われた人気ロックグループ「ヒステリックブルー」(現在は解散)の元メンバー・二階堂直樹被告(42)の判決公判が24日に開かれ、さいたま地裁は懲役1年2カ月(求刑懲役1年6カ月)の実刑判決を言い渡した。

 報道によると、二階堂被告は昨年7月、埼玉県朝霞市の路上を歩いていた20代女性に背後から近づき、手で口をふさぎ服の上から胸を触ろうとした。抵抗され、未遂に終わった。裁判官は二階堂被告が過去に同種の性犯罪で服役していた経緯に触れ、「性犯罪に対する規範意識は鈍っており、性癖には根深いものがある」などと実刑の理由を述べた。

 ヒステリックブルーは男女3人組のグループで1998年にメジャーデビュー。二階堂被告はアーティスト名・ナオキでギタリストとして活動していた。99年に発売したセカンドシングル「春〜spring」が67万枚を売り上げる大ヒットを記録し、人気は全国区に。同年のNHK紅白歌合戦にも出場した。その後もヒット曲を出して順調に活動していたかに見えたが、2003年9月に大阪でのライブを最後に活動休止。二階堂被告が女性9人に対する強姦・強制わいせつ容疑で04年に逮捕されたことを受け、バンドの解散が発表された。二階堂被告は06年に懲役12年の判決を受けて服役したが、出所後に再び性犯罪に手を染めた。

「前回の出所時に手記を発表していますが、その時は更生に対する強い意志が感じられました。あまりにも酷い性犯罪を繰り返し、当時は12年という懲役に対して『短すぎる』と批判的な言葉が多く聞かれました。社会の目が厳しくなり、出所して生き方が問われるのに、また性犯罪で逮捕された。周囲で支えてきた人たちもショックでしょう。今回の事件当時、酒を飲んでいたと聞きましたが、自分を律することができないのなら酒を飲むべきではない。更生への本気度に疑問を感じざるを得ません」(テレビ局の記者)

 SNS、ネット上では二階堂被告に対する懲役1年2カ月の判決に対し、「短すぎるわ。再犯率が高いのに。男に甘すぎる量刑だと思う。もっと重くすべきだわ」、「加害者に甘すぎる判決。更生できると信じてはダメだよ。その結果、多くの女性が被害に遭って傷ついている。加害者の人権より、被害者のことを考えるべきだよ」など疑問を呈するコメントが目立つ。

 裁判官は最後に「あなたが更生に向けて努力している方向性は間違っていない」と述べると、二階堂被告は何度もうなずいたという。

 本当に更生できるのか――。疑問形に終わらず、更生しなければいけない。ただ被害に遭った女性たちがいることを忘れてはいけない。性犯罪について法改正を含め、厳罰化の検討を望む声が多く上がっている。この事実に、政府や裁判所はどう向き合うだろうか。(松木歩)