中日・立浪和義監督

 今季が契約最終年の3シーズン目となる中日の立浪和義監督だが、キャンプイン早々にファンたちの議論の的となる出来事があった。

 立浪監督は昨年も、炎上した投手を続投させる“晒し投げ”や、試合前に大量にご飯を食べていた野手が“白米断ち”をしたことで調子を上げたことから、食堂から炊飯ジャーを撤去させた“令和の米騒動”が世間を騒がせた。

「チーム再建の切り札として期待されながら2年連続最下位。結果が出ないことに周囲は神経質になっており、様々な問題が大きくなってしまっている。仮に結果が伴えば、“晒し投げ”は成長のための教育の一環、“令和の米騒動”はコンディション調整のためと言われたはず」(中日OB)

 今オフには「“令和の米騒動”が原因で名物広報が左遷された」と書いたマスコミに対し、「事実無根で法的措置も考える」と中日球団が警告するほど、立浪監督についての報道は過熱している部分もある。

 そして、今回議論を呼んだのは今季から中日に加入した中田翔の「髪の色」についてだ。立浪監督は就任1年目には「長髪、茶髪、ひげ」を禁止するよう選手に求めていたが、キャンプのため沖縄入りした中田は金髪で現れたのだ。

 ファンも身なりにも厳しい立浪監督がどう反応するか注目していたが、「かっこよくて、似合っているからいいんじゃない?」と容認したことでファンの間で様々な議論がなされているが……。

「『長髪、茶髪、ひげの禁止』を打ち出したのは就任1年目で現在は実質的に無効化している。一貫性がないと言う人たちは、何かにつけて立浪監督に文句を言いたいだけ。シーズン開幕前で全球団がスタートラインにいる時に批判ばかりするのは止めて欲しいと思う」(中日OB)

 実際、立浪監督は2022年のオフに助っ人のソイロ・アルモンテのひげを容認。「節度ある範囲で、日本人もスポーツマンらしさを失わなければ、少々はいいとしようかな」とコメントしている。その言葉通り、日本人選手でも中継ぎ右腕の祖父江大輔はひげを生やしてプレーするなど、1年目とは違い選手への“縛り”も減ってきた印象も受ける。今回の中田の金髪へのコメントにしても過剰に反応しすぎという声も出ている。

 最近では選手の身なりについては自由度も増し、それについては賛否両論が存在する。今回の中田の金髪についても「野球選手としてはふさわしくない」という意見もあり、立浪監督の言う「節度ある範囲」であるかは議論の余地はあるが、一貫性がないという批判は当たらないのかもしれない。

 今季からソフトバンクを指揮する小久保裕紀監督はパーソル パ・リーグTVの公式YouTube「パ・リーグ FANS MEETUP 2024『監督編』」に出演した際に、二軍監督時代のことを語っていたが、その時に大事にしていたのは“一貫性”だったと明かしている。

 小久保監督の言うように確かに“一貫性”重要だが、時に選手を縛りすぎて逆効果になるという声もある。立浪監督も過去の2シーズンで選手との接し方などで変わった部分も当然あり、身なりのルールの緩和もその一つかもしれない。指揮官には時や場合によってルールなどに対して、“軟化”するのも必要とされるはずだ。

「小久保監督は昨年二軍監督としてファーム日本一になったことで期待が大きい。しかし侍ジャパン監督時代はプレミア12、WBCではともに勝てなかった。仮に一軍監督として結果が出せなければ、(厳しい選手への態度などで)立浪監督同様にバッシングにさらされる可能性は大きい」(ソフトバンク担当記者)

 何かと言動が注目されている立浪監督だが、就任以降2年連続でチームは最下位となり今季こそ結果が求められる。上位に進出するためには選手たちからの求心力は必要不可欠。立浪監督が若手の多いチームで、選手たちにどんなルールや課題を課すかは今年も気になるところではある。