天皇陛下64歳の一般参賀で手を振る愛子さま=2024月2月23日、皇居・宮殿東庭(写真映像部・松永卓也)

 天皇皇后両陛下の長女・愛子さまが、学習院大学を正式に卒業することが、3月11日に発表された。卒業式は3月20日。3月下旬には伊勢神宮(三重県)を参拝される方向で検討が進められている。愛子さまが伊勢神宮を単独で参拝されるのは初めてのこと。伊勢神宮参拝とこれからの愛子さまについて、象徴天皇制に詳しい名古屋大学准教授の河西秀哉氏に聞いた。

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 3月11日の午後、学習院大学が発表した「今年度の卒業生」に愛子さまも含まれていることから、「【速報】愛子さま 学習院大学の卒業が正式に決定」と、一部報道では“速報”として報じられるほど、愛子さまの動向は注目されている。

コロナ禍明け、対面での講義を受けるために学習院大学の目白キャンパス(東京都豊島区)に登校した。あれからもうすぐ1年、卒業の日がやってくる=2023年4月12日 代表撮影

 これに先がけ、2月29日には伊勢神宮を参拝される方向で検討が進められていることが発表された。愛子さまが単独で伊勢神宮参拝されるのは初めて。

 皇族の方々が伊勢神宮に参拝するのは、「節目」だと名古屋大学准教授の河西秀哉氏は説明する。

「伊勢神宮は、皇室の祖先神といわれている天照大御神がまつられています。即位や退位、また成年になられたときや結婚が決まったときなど、人生の節目、節目に訪れ参拝されます。“自分自身の報告をする”場所です。

 愛子さまは、今回、学習院大学卒業と日本赤十字社就職という節目で行かれるということですね」

 3月20日に学習院大学を卒業し、4月からは日本赤十字社で嘱託職員として勤務することが内定したことを「報告」するため、参拝される。愛子さまが成年になられたときに参拝されていないのは、コロナ禍だったためだ。

■ご家族や周囲への配慮

「通常であれば、愛子さまは成年になられたときに伊勢神宮を参拝されるはずだったと思われます。コロナ禍の影響は大きいです。

 また、愛子さまが伊勢神宮に参拝に行き、もし仮に新型コロナウイルスに感染してしまったら、ご家族である天皇陛下と雅子さまのみならず、医療にかかわっている方たちにも迷惑をかけてしまうという配慮があったのではないでしょうか。コロナ禍を経て、ようやく今回の3月下旬に参拝となったのだと考えられます」

 秋篠宮家の次女・佳子さまは、20歳になられた14年の翌年15年の3月7日に、また、秋篠宮家の長男・悠仁さまは22年10月1日におひとりで伊勢神宮参拝をされている。愛子さまは、ご一家では2014年7月、中学2年生のときに伊勢神宮を参拝されたことがある。

内宮での拝礼を終え行在所へ向かう皇太子ご一家。伊勢神宮の神職ら関係者が総出で出迎えた=2014年7月29日(写真映像部・東川哲也)

■愛子さまはひとつひとつ

 河西氏はこれからの愛子さまについて、こう話す。

「秋篠宮家の長女の眞子さん、次女の佳子さまは、10代から単独で公務をやってこられていて、本人の心構えというか、そういうのもが出来上がっていたと思います。

 一方、愛子さまは、学業を優先され、またコロナ禍があったこともあり、単独での公務はこれまではされてこなかった。

 大学を卒業し、日赤に就職して、同時に公務もされるということで、初めてのことが多くなる時期だと思います。ひとつひとつに集中して公務に励まれるのではないかと思います」

  だからこそ、伊勢神宮参拝の意味があると河西氏は言う。

「愛子さまは、これまで単独でお出かけになることはなかったので、今回の伊勢神宮参拝はいいきっかけになると思います。伊勢神宮参拝のほか、神武天皇陵(奈良県橿原市)にも行くとされているので、1泊なさるはず。地方の方たちとた触れ合うことのできるよい機会だと思います」

 いよいよ、愛子さまの新しい春が始まる。(AERA dot.編集部・太田裕子)