
活動終了を発表した嵐だが、フィナーレを飾るコンサートのチケットだけでなく、会場周辺のホテルの予約も激しい争奪戦が予想される。過去のコンサートでは会場周辺のホテルがとれずに宿泊難民が出たケースも。インバウンド需要でただでさえホテルがとりにくくなっており、SNSではコンサートツアーの詳細が発表される前から、すでに予約しようとする書き込みも見られる。
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「このツアーをもちまして、嵐としての活動を終了いたします」
2020年12月から活動休止中だった嵐が5月6日、来春のコンサートツアーをもって活動を終了すると発表した。
ファンクラブサイトで公開された動画には嵐5人がそろって登場。冒頭の言葉は、動画の中で櫻井翔が間を取りながら、真剣な表情で語った言葉だ。相葉雅紀はコンサートツアーへの思いをこう話した。
「私たちは休止前最後の1年、コロナの影響で皆さんの前でパフォーマンスをすることはかないませんでした。これまで支えてくださったファンの皆さんに直接感謝の思いを伝えるために、私たちは再び5人で集まり、嵐として来年の春頃に予定しているコンサートツアー開催に向けて動き始めます」
嵐のコンサートと言えば、全国からファンが会場に駆けつけるため、特に地方都市では周辺の宿泊施設が満室となるケースもある。
2015年9月の宮城県でのコンサートの際には、ホテルの部屋が取れないファンがラブホテルやネットカフェにも殺到し、学会など各種イベントは宿泊先が確保できないことから延期や中止を余儀なくされたとの報道もあった。
同年末の福岡市でのコンサートでは、ホテル不足から市が嵐のコンサートに合わせて、個人の家やマンションを提供するよう市民に民泊の協力を募ったこともある。
活動終了前の最後のコンサートともなれば、ファンがこれまで以上に殺到することは想像に難くない。福岡市ホテル旅館協会の担当者は過去の経験をもとにこうぼやく。
「コンサートの日程はファンクラブのほうが当然情報が早く、ホテル側が何もわからないうちに予約がどーんと入るんです。コンサートのチケットが取れているわけでもないのに予約されているわけですから、チケットが取れなければキャンセルされますよね。これが一番困るんです。キャンセル料の仕組みを工夫するなどして対策を取るようにはなってきていますが……諸手を挙げて歓迎とは言いづらいのが正直なところです」
ファンによるホテル争奪戦は苛烈を極めるが、コロナ禍前とは状況も異なる。インバウンド需要は地方都市にも広がり、日本政府観光局によれば、今年3月時点で訪日外国人観光客数は1000万人を突破。過去最速だという。
「コロナ前は国外からの観光客が多くても3割ほどだったんですが、今は7割に迫るほどです。外国人観光客はかなり前もって予約されますし、嵐のコンサート日程が発表されるころにはホテルが外国人観光客で埋まっているということも十分にあり得ます。宿泊難民がこれまで以上に、かなりの数出るんじゃないかと思っています」(福岡市ホテル旅館協会の担当者)
宿泊施設をめぐって、さらなる激戦は必至だ。SNSではすでに〈(チケットが)当たる前提でシングルツイン予約〉〈ツアー発表してからホテルおさえても遅いからある程度候補日を予想して予約しておく〉といったコメントが並ぶ。
ファンクラブの動画では、最後のコンサートはファンクラブ会員が優先的に申し込め、ファンクラブの新規入会は一時的に停止するとも発表された。プレミアチケットをめぐり、転売などのトラブルも懸念される。
国民的な人気を誇った嵐のラストツアー。誰もが納得できる運営を期待したい。
(AERA編集部 秦正理)


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