支持率が26%まで急落したのは、安倍晋三首相のしくじりが招いた結果だが、本人に反省するそぶりは見られないという。都議選後、首相と2人きりで会食した首相の信頼の厚い政策ブレーンはこう打ち明ける。



「加計問題などで本人は失敗したと思ってない。閉会中審査でもしっかり説明すれば大丈夫と強調していた。野党や一部メディアが『印象操作をしている』と憤慨さえするほどでした。安倍さんは最優先政策である改憲をあきらめていない」

 しかし、安倍首相を取り巻く状況は厳しい。

「現実的に9条改憲発議まで何とかこぎつければ、御の字。それも難しいでしょう」(前出の政府関係者)

 反安倍の急先鋒、村上誠一郎・元行革相は本誌にこう激白する。

「加戸守行・前愛媛県知事が国会で獣医学部新設を『望んでいた』と証言したように完全にオウンゴール、加計ありきの出来レースだったことを認めてしまった。閉会中審査で安倍さんが弁解しても、その人柄が信用できないと国民の7割が思っている現状は変えられない。お友達優遇の政権はもはやボロボロだ。改憲発議はおろか、早晩、総辞職を余儀なくされるだろう。自民党を立て直すためにも即刻退陣が一番の即効薬です」

 ベテラン議員は改憲で安倍離れに拍車がかかったと解説する。

「安倍さんはこれまで『憲法改正は国会が発議するもので、政府はとやかく言わない』と言いながら、5月3日の身内の日本会議系の集会で流されたビデオメッセージで突然、改憲の方針を発表した。麻生太郎財務相、高村(正彦)副総裁、二階(俊博)幹事長は寝耳に水で公明党も激怒した。政権寄りの読売新聞には改憲項目から日程まで出る始末。党内ではこのときを潮目に白け、改憲に熱意を示す者がいなくなり、公明党もベクトルを百八十度変えた。改憲ができるのは自分しかいない、と安倍さんが思うのであれば、民意を問うべく解散すればいい。だが、そんな度胸があるのか。第1次政権も体を壊して投げ出した。打たれ弱いから……」

 こうした八方塞がりを打破すべく、政府・自民党からは「年内解散を打って勝負に出ざるを得ないのではないか」というブラフが流れている。だが、細田派議員がこう声を潜める。

「党内の改憲勢力も護憲勢力も、期せずして首相の軽さをさすがに危険だと気づいたのでしょう。一番は改憲に乗り気でない公明党を怒らせてしまったこと。都議選で公明との連立がなくなったことで、魔の2回生を中心に公明票に頼ってきた人たちにとって、『安倍さんが改憲を国民に問うとやけくそで解散したら、エライことになるぞ』と思わせてしまったのです」

 前出の政策ブレーンは安倍政権が倒れた際の意外な“腹案”をこう明かす。

「内閣改造しても支持率は回復しないでしょう。安倍さんは仮に自分が倒れた場合、岸田文雄外相への禅譲ではなく、麻生さんの再登板を考えています。麻生さんは今回の内閣改造でも各派閥へのポストの割り振りなど“指図”をしているといいます」

 いよいよ末期状態か……。(本誌・村上新太郎)

※週刊朝日  2017年8月4日号