組閣を巡っても最大の目玉の小泉進次郎衆院議員には「最初は農水相、次に官房副長官を打診したが、いずれも足蹴にされた」(前出の政界関係者)という。

 さらに入閣しなかった石破茂元幹事長だが、「離党の前科があるだけに小池百合子都知事一派の国政進出に合わせた政界再編含みで、政権批判をさらにヒートアップさせるのは間違いない」(与党関係者)。

 対照的にサプライズ人事となったのは野田聖子総務相だ。官邸関係者がその舞台裏をこう明かす。

「安倍(晋三)さんにとって、野田さんはくみしやすいと判断し、稲田(朋美)さんに代わる女性閣僚の目玉で考えていた。安倍さんが岸田禅譲に舵を切った以上、各派閥の支援を野田さんは期待できない。彼女は脱アベノミクス勉強会に出席しましたが、周囲は『呼んでもないのに、パフォーマンスだ』と批判していた。だから、彼女も自分を安倍さんに高く売ったのです。当初、安倍さんは丸川(珠代)さんの後任の五輪相起用で打診しましたが、断ってきた。重要閣僚として処遇しろというので、総務相、女性活躍担当相を兼務することになったんです」

“脱原発”を訴えるなど異端児だった河野外相の大抜擢はどう見るべきか? 背景を官邸関係者が明かす。

「中韓関係改善のための目配り。特に今年国交正常化45周年を迎える中国に対して、官邸内では昨年から中国・南京や重慶への朝貢・慰霊をする案がひそかに検討されてきた。太郎さんは中国に太いパイプを持つ外相経験者、河野洋平元衆院議長の長男。外交は官邸がやる。太郎さんは官邸の言うことを聞くと判断した」

 組閣によって、報道各社の内閣支持率は10ポイント程度上がったというが、新閣僚たちが安倍首相の目論み通り機能するかは未知数だ。(本誌・村上新太郎)

※週刊朝日  2017年8月18−25号