今回の東京都議会議員選挙は自民が第一党を獲得して勝利したが、都民ファーストの会の最終盤の追い上げ、小池都知事の影響力の大きさを再認識する形となった。そんな都議選を見て、お笑い芸人・カンニング竹山さんは今こそ変化を訴える。



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 YouTube「魚屋のおっチャンネル」をやっている豊洲市場「鈴与」三代目の生田さんに呼ばれて、都議選の総括の生配信に参加しました。そこで話していたのは、国政と都政って全く別物なんですけど、大昔から有権者には別物って感じが全くない。いまコロナの対策で菅政権のやり方に不満を持っているとすると“菅政権はダメだ、だから自民党が嫌なんだ”となる。

 今回の都議選で、菅政権が嫌→だから自民党が嫌→いいのか悪いのかよくわからないけど都民ファーストの会に投票したという人もいたと思う。菅政権が嫌だから都民ファーストだと言うのは全く見当違い。国政と都政は違うから。別物だから。国政と都政がごっちゃになってしまうのは仕方ない。なぜなら、都政には大昔から誰も興味がない。

 今回の都議選は知らない間に小池さんが“うまい選挙”を結果的にしていた。過労で倒れたことで少し情に訴えたところもあるじゃないですか。そうじゃなくても、選挙ではネットもうまく使っていた。小池さんおよび都民ファーストの選挙の戦い方はうまいな。皮肉っぽく“うまいな”ですけど、投票日の前日、10か所都内を回っているんですよね。国政だったらわからないですけど、都議会選挙だったら小池さんが直接行けば人が集まるし、噂にもなる。

 それと比較して自民党の選挙のやり方が古かった。この4年間、やることはいっぱいあったと思うんですよね。ネットを使うとか、若者を動かすとか。多少はやっていたのでしょうが、もっともっとやれることはあったと思う。

 今回の都議選の投票率が過去2番目の低さの42%って、SNSで投票を促す発信したことにより選挙に行った人がいてもこのレベル。こんなに低い投票率への打開策として、ネット投票をやるべきだと思う。最初から大規模な国政の選挙でやるのはいろいろ難しいと思うんですが、例えばまずは区議会議員選挙からネット投票を始めるとか。

 区議選は極端に言えば1つの町内の票を押さえれば当選しちゃうから、例えば、東京都杉並区でも、“杉並区方南町”を押さえれば当選するわけですよね。小さな規模から始めると結果にも関心が出てきて、区議選でネット投票をやってみますとなれば、いままで選挙に行かなかった人が投票するかもしれない。投票率が上がると、全体の流れが変わるかもしれないんですよね。ネット投票はぜひやるべきで、区議選からやってみるのがいいのではなかろうか?

 選挙って昔から同じ方法でやっていますよね。今回の都議選の投票率の低さは投票日当日は雨だし、期日前投票期間も雨。雨降ったら、行かないですよね? みんなが行かなくなると、都議選では、公明党や自民党はもう何名当選するかは昔から数が決まっているみたいなもの。人数は変わらないなんて、なんだソレ? ってことじゃないですか。

 あと、選挙速報の報道番組で、当選者のコメントを見ていてもトンチンカンなことを話しているんですよね。例えば、中野区の都民ファーストの方の当選のコメントで「もっとコロナの水際対策をしっかりやっていきたい」って。

 いやいや、あなた、都議会議員だから! 国政みたいなこと言ってるんですよ。それやるの、国だから。羽田空港はあるけど、水際対策をやるのは国で、アンタの力でどうするの? 国政じゃないから動かないよ? テレビで観ている人はそのコメントを聞いたら「あぁ、水際対策を徹底してくれるんだ」と思っちゃう。

 共産党、立憲民主党は今回の都議選で「オリンピック中止」を掲げていましたが、そもそも今回の都議選で当選した人の任期のスタートは7月23日で、開会式の前日に東京五輪を中止になんてできないでしょ? 

 都議選は有権者が知らないうちに進んでしまった方が有利っていうところもあると思うんですよね。誰もかき回さないでくれって。だからこそ、何度も言うけど、都議選を見て強く思ったのは区議会議員選挙からでいいからネット投票を入れていかないと、ずーーーっとこのままだよ。

 そういう選挙の改革をやっていかないと何も変わっていかないでしょうね。選挙だけなんですよね、アナログでやっているの。いきなり国政選挙からデジタル化するのは無理なので、区議会、市議会、村議会からでいい。それをやっていかないと選挙の面白味もなくなるし、選挙も変わっていかないのが今回如実にわかった。

 前回の都議選が行われた4年前から何が変わったのか? それも詳しく知らないわけじゃないですか。この4年間は都民ファーストの会が第一党だったわけですが、ちょこちょこは都民のために何かやっていたかとは思うんですが、都民ファーストの代表だった当時、小池さんが掲げた「7つの公約」は何もやっていない。そのことは伝わっていない。もちろん、この4年間、自民党の都議は何をやってきたか、それも伝わらない。そうしたら、この4年間、なんだったの?

 ネット投票以外に考えられるのはコンビニ投票ですよね。結局、Amazonとかがやっているサービスをやらないとダメだと思うんですよね。ネットで注文してコンビニで支払いできて、商品が家に届くというのに、投票は行かなければできない。ワクチンだってネットで予約できる時代ですよ。投票だけはムリって、なに? 選挙のために地域の小学校に出向いたり、期日前投票に近所の集会所に行くとか、今の時代そんなのやらないって。

 選挙に行かない人が多いから、SNSで”選挙に行こう”という呼びかけ運動をしても、実際行く人が増えていないでしょ。ネット配信や有料配信サービスNetflix がある時代に、“TSUTAYAでビデオ借りてください”って、借りないよ(笑)。家で配信観るよ。選挙で政治が変わるって言うけど、投票しないんだから政治も変わらないでしょ。

 あと話していたのは、国政、都議、区議と下に降りていくに従って、タレント性が強い候補が勝っていく。だから、例えば、“区議会議員にカンニング竹山立候補”となると、当選する可能性は高くなるんですよね。国政だとわからないけれども当選の確率は高い。結局、そういうことになると、タレント性をどう利用するかになってくる。

 逆に言うと、タレント性が当選のカギなのであれば、任期の4年間、現職の議員の中でタレント性を磨いていったりした方がいいと思うんですよね。よくメディアで取り上げられる区議会議員とかを作り上げていったらいいのにと思う。それも、任期の4年間の努力で、活動の賜物ですよね。発信の仕方でもある。もっと、そういうことをしたほうがいいのではないか? 政治を変えるために、やるべきことはたくさんある。

■カンニング竹山/1971年、福岡県生まれ。お笑い芸人。2004年にお笑いコンビ「カンニング」として初めて全国放送のお笑い番組に出演。「キレ芸」でブレイクし、その後は役者としても活躍。現在は全国放送のワイドショーでも週3本のレギュラーを持つ。オンラインサロン「竹山報道局」は、4月1日から手作り配信局「TAKEFLIX」にリニューアル。ネットでCAMPFIRE を検索→CAMPFIREページ内でカンニング竹山を検索→カンニング竹山オンラインサロン限定番組竹山報道局から会員登録。カンニング竹山とCalmeraによるユニット・タケヤマカルメラが「ヘイ・ユウ・ブルース」のカバーを披露。「ヘイ・ユウ・ブルース 〜許せ、友よ〜」はこちらから→https://calmera.lnk.to/hyb