作家・室井佑月氏は、自民党総裁選の候補者に突っ込みを入れる。

*  *  *

 9月8日付の「朝日新聞デジタル」によれば、

「立憲民主党、共産党、社民党、れいわ新選組の野党4党は8日、野党共闘を呼びかけている市民団体『安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合』(市民連合)との政策合意に調印した」

 よかった。これで、衆議院選挙、いい感じで闘える。野党を応援している者として、1、2カ月後に衆議院選挙があるのになにをやってるんだ、とヤキモキしていた。共闘し、小選挙区で候補者を一本化できたら、かなり勝ち目が出てくるんじゃない?

「政策の柱は、(1)憲法(2)コロナ対策(3)格差是正(4)エネルギー(5)ジェンダー平等(6)行政の透明化の6項目。具体的には、安保法制、特定秘密保護法、共謀罪法などの違憲部分を廃止し、コロナ禍に乗じた憲法改悪に反対する。消費税減税や富裕層の負担強化など公平な税制を実現する。また、原発のない脱炭素社会や選択的夫婦別姓の実現、森友・加計問題、桜を見る会など疑惑の真相解明などが盛り込まれた」

 これもいい。

 今、テレビは自民党の総裁選一色だ。自民党のCMみたいな。

 これについて、この後すぐに衆議院選挙があるというのに、メディアの公平性は保たれているのかなどと、いいたいことはたくさんある。

 しかし、日本のトップを決める(今のところ)そのための争いは、下世話で、くだらなさ満載で、だからこそやじ馬根性がそそられてしまうのも事実。

 ま、放送局と個人のあたしでは、立場がまるで違うので。

 それに、今回の自民党の総裁選というメディアジャック、逆効果じゃね、と思えてきたし。

 今のところ、微妙に自民党の支持率は上がってるみたいだが、さてこの後はどうなるだろう?

 河野太郎さん、高市早苗さん、岸田文雄さん。総理大臣の椅子に座りたいのはわかるが、そのために、派閥を仕切っている安倍晋三さんや麻生太郎さんの顔色をうかがいすぎ。その目に国民は映っているのか? そう見えない。白けている人も多いのではないか?

 候補者のお三方とも、森友問題などの疑惑の追及はしないといっている。なんで? 疑惑は追及すべきだろう。安倍さんへの、おもねり方がハンパない。安倍さん=日本ではないのに。見ているこっちはかなり引く。脱原発で飛ばしていた方も、その説をかなりトーンダウンさせたし、どんだけ安倍氏が怖いのか?

 かつて「自民党をぶっ壊す」といって総理になった人がいた。それが良いか悪いかは置いといて、自民党内において、もうそんなことはいい出せないのだろう。安倍さんの党なのだから。彼らに自浄作用などない。

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

※週刊朝日  2021年10月1日号