作家の室井佑月氏は、旧統一教会と関わりをめぐり、立憲民主党に自民党との違いを示してほしいと望む。

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 毎日新聞が発表した岸田政権の支持率は、衝撃的だった。8月22日付の毎日新聞デジタル「岸田内閣支持急落『心臓が止まりそう』旧統一教会・国葬に反感」という記事によると、

「毎日新聞と社会調査研究センターによる世論調査で、岸田文雄内閣の支持率は前回調査から16ポイント下落し、内閣発足以降最低の36%を記録した。閣僚や自民党所属議員らと、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係や、安倍晋三元首相の国葬実施の判断について、多くの国民が問題視していることなどが影響したとみられ、政府・与党内には警戒感が広がった」という。

 うーん、けど、きっと大丈夫でしょう。

 こういうことをいうと誤解されそうであるが、あたしは野党を応援している。税金の不正使用や権力の私物化、今の弛みきった政治を苦々しく感じているし、それは長い自民一強がもたらしたことだと考えている。与野党の政治家の数がバランス良くなることで、お互いの監視が強くなり、政治の弛みを無くせるのではないかと。

 どのくらいそのことを強く願っているかというと、野党系無所属の候補者と結婚したくらいだ。結婚したとき、与党サイドから一枠でも議席を奪いたいという気持ちはゼロではなかった。

 あえて、そのあたしがいう。岸田政権の支持率が下がったとしても、政権交代の風が吹くことはないでしょうね。

 8月24日、共産党の小池書記局長はご自身のTwitterにこう書いた。

「立憲民主党が調査・公表したのはよしとするが、『党の聞き取りに14人全員が教団の関連性を認識していなかったと説明』というのはいかがなものか。『世界日報』が統一協会系のメディアであることは、私の学生時代からの常識レベルの話。自民党とは違うところを見せてほしい」(この後、14人中13人が認識なし、と一部この発言を訂正された)。

 あたしもそう思った。あんなに強い岸田自民が支持率を下げた理由が旧統一教会のことだとしたら、そうすべきだ。旧統一教会と関わりがあった維新や国民民主とも差をつけられたはずだ。野党第1党の存在感を示せたはず。

 立憲の新しい執行部は、対自民党ということで良い動きをしそうなメンバーではある。共産党と連合の間に入れそうな岡田さん、メディアの注目を集められる安住さん。でも、旧統一教会の問題で、立憲の支持率を上げるのは無理そうだ。違いを示せてないのだから。

 だとしたらせめて、時間がかかってもいい、苦しんでいる信者たちを救う法は、立憲主導で作って欲しい。その際、どこにも誰にも忖度(そんたく)なしで。

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

※週刊朝日  2022年9月16日号