「夏のシーズンは、とても楽しみにしているアメリカとカナダで試合がある。ハードコートでの試合でしっかり自信を戻し、USオープンは万全の状態で臨みたいと思っています」

 ツアーの合間を縫って一時帰国中のプロテニス選手錦織圭(27)は、7月19日に都内で開かれた「LIXIL」のイベントで、今年後半戦の抱負を語った。

 錦織といえば悲願のグランドスラム(4大大会)優勝に期待がかかるが、今年1月の全豪はベスト16。6月の全仏ではベスト8まで残ったものの、翌月のウィンブルドンでは3回戦止まり。上手くプレーできないフラストレーションから試合中にラケットに当たる場面も増え、師弟関係にある松岡修造氏からは「このままのメンタルだったら、グランドスラム優勝はあり得ない」との厳しい言葉も飛び出した。

 さらに4月のスペインでの大会を怪我で欠場するなど、体調面での不安も払しょくできないでいる。

 そうしたことも影響してか、錦織のスタッフたちがモデルで恋人の観月あこ(25)に警戒感を抱いているとの記事が出たり、二人三脚でやってきたコーチのマイケル・チャン解任説まで出るなど周囲は騒がしい。

 今年残された最後のメジャー大会は8月下旬に開幕するUSオープン。過去に準優勝をするなど錦織にとって相性の良い大会だけに験を担ぎたい気持ちもあるようで、それが冒頭の「自信を戻す」の発言につながったようだ。

 報道陣からのコンディションを問う質問にも「体調は全く問題ない」とキッパリ。帰国中も練習で汗を流していると語った。

 この日は、同じくイベントに参加した車いすテニスプレーヤーの船水梓緒里選手(16)とのボールの打ち合いや、小学生24人を相手にテニスラケットの振り方などを指導。「子供と交わるのが好き」と自ら言うだけあり、笑顔で冗談を飛ばす様子も。最後はリクエストに応えて、得意技のジャンプしながらの強力なショット「エアK」を披露して会場を沸かせた。

 リラックスした様子でこの日のイベントを楽しんだ錦織。男子シングルスで日本人初となるグランドスラム制覇に期待がかかる。(文/桐島瞬)