新たな100年のスタートを切った第101回全国高校野球選手権大会は、履正社の初優勝で幕を閉じた。奪三振ショー、逆転満塁本塁打にサイクル安打……。令和最初の王者を争う全48試合を記録した『甲子園Heroes 2019』から、人々に鮮烈な記憶を残した8人の選手を紹介する。



■奥川恭伸 投手/星稜(石川)
自己最速の154キロを計測した大会ナンバーワン投手で、チームを24年ぶりの決勝進出に導いた。変化球の制球力も抜群。3回戦の智弁和歌山戦では14回を完投し、23三振を奪った。マウンドで見せる笑顔も印象的だった
■中森俊介 投手/明石商(兵庫)
体全体を使ったフォームで速球を投げ込む本格派の2年生。甲子園では151キロを投げ、自己最速を更新した。春夏連続ベスト4に貢献。登板時にはマウンドで両手を上に向けて祈るようなポーズも見せた

■元 謙太 外野手/中京学院大中京(岐阜)
背番号は「3」ながら、マウンドでも奮闘した2年生。継投が持ち味のチームで、投手に内野手、外野手と大忙しの夏を過ごした。準々決勝の作新学院戦では八回に逆転満塁本塁打を放ち、初の4強入りの立役者となった
■井上広大 外野手/履正社(大阪)
今大会“最強”打線の4番打者。勝負強い打撃で、3本塁打14打点を記録した。決勝では星稜の奥川から3点本塁打を中堅左へ。試合の流れを引き寄せ、初優勝に大きく貢献した
■大久保翔太 外野手/関東一(東東京)
類いまれな俊足で球場を沸かせた韋駄天。果敢にセーフティーバントを試みて内野安打を狙い、広い守備範囲を生かして好捕も見せた。走攻守三拍子そろった1番打者として、相手に脅威を与え続けた

■小濃 塁 外野手/仙台育英(宮城)
2回戦の鳴門戦で初回に本塁打。準々決勝の星稜戦でも、投手陣が打ち込まれる劣勢のなか、右翼席へ一矢報いるソロ本塁打。今大会最多出場回数を誇る常連校で、4番打者の意地を見せた


■杉田翔太郎 内野手/敦賀気比(福井)
2回戦の国学院久我山戦で、15年ぶり6度目のサイクル安打を達成。本塁打のみを残して迎えた九回、右中間席に打ち込んで偉業を成し遂げた。昨夏はスタンドから観戦。大きな飛躍を見せた

■丸山 蓮 外野手/鶴岡東(山形)
台風接近の影響で強風が吹く2回戦の習志野戦。終盤、左右に2打席連続の本塁打を放ち、選抜準優勝校撃破の原動力になった。チームでは数少ない地元中学出身選手として活躍した
(文/秦正理、本誌・緒方麦)

※週刊朝日  2019年9月6日号