巨人の次期監督は誰が務めるのか……。

 昨シーズン3度目の就任となった原辰徳監督はリーグ連覇を成し遂げ、チームの再建は順調にも見えるが、日本シリーズではソフトバンク相手に2年連続で1勝もできずに惨敗。日本一奪還に向け「このままでいいのか?」という声もあり、『ポスト原』の問題も浮上している。



 本命視される阿部慎之助2軍監督とともに、あの男の名前も再浮上し始めた。

「当然そういったチャンスが来ればまた頑張りたいなと思っています。正直それだけがすべてと思っていないし、監督をやりたいがために今から頑張るっていう人生じゃないのかなとは思ってますよね。ただ、またそういうオファーが来るような生き方をしなくちゃいけない」(高橋由伸/11月20日放送・日本テレビ系列『アナザースカイII』)

 巨人前監督・高橋の姿を頻繁に見かけるようになった。上記番組では、巨人キャンプ地・宮崎県を訪れた。

「期待に応えられなかったのは悔しさが当然残る」と監督生活を振り返るとともに、今後にも含みを持たせた。

 また日本シリーズ第1戦では地上波中継の解説を務めた。

「『巨人の顔』として人気、知名度は抜群。日本シリーズ直前の番組宣伝もあったが、プロ野球選手がこの手の番組に抜擢されるのは異例。高橋は元来、こういった類の企画には乗り気ではない。コロナ禍で野球界のために一肌脱いだのだろうが、本人の気持ちにも変化があるのではないか。監督でなくとも、コーチも含め現場に戻る気持ちが出て来たのではと感じる」(大手広告代理店関係者)

 現役引退直後の16年から監督に就任したが、3年連続で優勝を逃し退任となった。しかし監督として準備不足があったのは明白だった。現役最終年となった15年は代打で打率.395という脅威の成績を残していた。本人は現役続行の意向を示していたが、球団の一大事ということで監督就任を受諾した経緯があったのだ。

「当時はチームが過渡期だった。監督2年目の17年には球団ワースト13連敗を喫するなど屈辱的な時期だったが、ファンも含め高橋批判の声はそこまで出なかった。若手育成が必要な時期も重なっており、岡本和真を抜擢して現在の礎を築き上げた。監督としての評価はそこまで低くなく、再登板もあると考えられている」(巨人担当記者)

 高橋の後を継ぎ、火中の栗を拾う形で原監督が3度目の就任。リーグ連覇を果たすなど、経験豊富な手腕を発揮しチームの立て直しを進めている。

 とはいえ、原監督3度目の就任も長く続くとは限らない。後任としては、昨年限りで現役を引退し2軍監督を務める阿部が既定路線のように思われている。

 今季も9月に元木大介1軍ヘッドコーチが虫垂炎で入院した際、ヘッド代行で1軍ベンチ入りしたこともあった。また1軍練習にも合流するなど、原監督から直接、帝王学を学んでいる姿が見受けられる。

「将来的には阿部2軍監督の昇格は間違いない。生え抜きのスターであり、ファンを含め誰もが望んでいる。編成面まで任されている原監督も、時期監督と考えているからこそ1軍練習へ合流させている。信頼は揺るがないが、まだ時期尚早という声もある。カリスマ性もあり明るい性格、人格的にも優れている。しかしこれまでは現場の野球しかやって来なかったわけだから、勉強することは多い。マネージャーとしてチームを牽引するには、野球以外の知識も必要。もう少し時間をかけて万全な状態でバトンを渡したいというのがある」(巨人担当記者)

 2軍監督として多くの経験を重ねている。その中で大学生チームに敗戦後、チーム全員に罰走を課し物議を醸したこともあった。

 野球での技術や修羅場を経験することの他にも必要不可欠なものがある。今は社会にも通ずる管理職としての技量、人としての器を熟成させている真っ最中。『阿部監督』誕生には万全を期している、というところだ。

「高橋は人間が大きくなった感じがする。大人になった。昔から明るい男だけど、周囲に対してすごく気を配るようになった。また多くの人と会って色々な刺激を得ている。野球解説を見ていても、以前よりわかりやすく自分の言葉で話すようにしている。監督時代の経験や苦労で、自分に足りない部分も認識した。将来、再び監督をやったら、前回よりうまくコミュニケーションを取って組織をまとめると思う」(在京テレビ局関係者)

 高橋の監督就任時は、いわば巨人の『お家事情』によるところが大きかった。チームは低迷期に入り、ファン離れも深刻化し始めていた。目玉が必要で、悪く言えば『客寄せパンダ』的存在だった。準備不足の中、現役時代同様のスタンスで監督業に挑んだこともうまく行かなかった要因の1つ。しかしそれらを経験したことで、現実を知り次への備えをしている。同じ轍を踏むことなく、今度こそ高橋監督として純然たる勝負が挑めそうだ。

 巨人監督といえば、松井秀喜・待望論が強かった。しかし様々な事情も絡み実現薄な様相で、ラブコールも収まりつつある。そうなると球界関係者、ファンのすべてが納得できるのは、高橋か阿部のどちらかしかいない。どちらが監督になっても注目度は高く、野球界にとっては良いニュースになるはず。

 しかしビッグネームが次期監督に2人も控えている巨人は、やはりスゴイ。