Jリーグ横浜・FCのFW三浦知良の次男・孝太(19)が、RIZIN大みそか大会で総合格闘家デビューすることが発表され、大きな反響を呼んでいる。

 さいたまスーパーアリーナでのRIZIN30大会で、榊原信行CEOがサプライズ発表した。報道によると、孝太は数年前から格闘技を始め、現在は元総合格闘家・宮田和幸氏の指導の下で練習を積んでいるという。リングに上がった孝太は「誰もがあこがれる舞台でデビューさせて頂くことをうれしく思います。素晴らしい試合を届けるので、よろしくお願いします」と挨拶した。

 格闘技ライターは複雑な思いを口にする。

「キングカズの息子というだけで話題性がある。大会の注目度も上がるでしょう。ただRIZINは国内最高峰の格闘技団体です。地下格闘技で汗を流している多くのアマチュアの選手たちが憧れている。あの舞台で戦うことを夢見ているんです。そんな中でアマチュアの大会で実績がなく、デビューしていない人間がいきなりRIZINで戦うことに、多くの選手や格闘技ファンが違和感を覚えている。孝太は格闘技にかける思いをリングで見せてほしいですね」

 華々しいデビュー戦になるが、注目されるのは対戦相手だ。プロ格闘家ではない「色物」になるとファンも興ざめしてしまう。プロの世界でこれから頂点を目指す孝太にとってもプラスにならないだろう。キャリアのある格上でなければ試合は盛り上がらない。もちろん、
孝太が一方的にやられる危険性もある。

「実力が伴わなければ1、2試合で終わる客寄せパンダになる恐れもある。孝太も『キングカズの息子だから注目されている』という自覚はあるでしょう。19歳とまだ若いし、勝っても負けても成長の糧にすればいい。父親のカズも高校を中退して単身でブラジルに渡り、当時は誰もが無理だろうと思ったプロサッカー選手になるという夢を叶えた。孝太も腹をくくって、格闘技の世界で生きていくという覚悟が必要です」(同前)



 一方で、スポーツ紙記者は孝太のデビューを決めたRIZINの今回の決断を支持する。

「今の格闘技は強いだけでは数字が取れない。RIZINは朝倉未来、海の兄弟や一部のトップファイタ―を除いてなかなか集客できる選手がいないのが実情です。一般の視聴者に注目してもらうためには、話題性も興行の重要な要素です。孝太の参戦に批判の声が多いですが、それだけ話題になっているという事でしょう。この批判を称賛に変えられるかは孝太の戦い次第です」

 SNS、ネット上を見ると賛否両論の声が寄せられている。

「プロスポーツって興行なので人が注目することをやるのは必須。しかし、それが本質から外れすぎるとスポーツそのものの価値を毀損してしまうことになる。三浦孝太のRIZINデビューはそれをやってしまっている」

 こう批判のコメントが見られる一方で、「どういう道を歩もうが、本人の自由だと思う。ただ自由とはなんでも好き勝手にしていいわけでは無く、自己責任が伴うことを忘れず、またお父さんが後ろ指を指されることの無いよう、軽率でなく熟考されていればいいと思う」と理解を示す声も。

 リング上のパフォーマンスが全ての世界だ。101日後に迫った大晦日で、孝太が視聴者の心を揺さぶる戦いを見せてくれることを期待したい。(梅宮昌宗)