野球評論家の張本勲氏が28日、TBS系情報番組・サンデーモーニングに出演し、レギュラーで出ている同番組のスポーツコーナーを「卒業」することを発表した。

 張本氏はスポーツコーナーの最後に、「私の都合なんですが、シニア人生をゆっくり過ごしたいんですよ。番組のレギュラーを今年いっぱいで卒業します。来年は節目、節目で出てきますから。また番組でお会いできると思います。23年ちょっと、長い間大変お世話になりました。特にTBSには心より感謝しています」と述べた。

 さまざまなスポーツの話題を取り上げる同コーナーで張本氏は「御意見番」として出演。選手のプレーを「喝」、「あっぱれ」と批評して名物コーナーとなった。しかし、メジャーリーグに対する厳しい意見に現役のアスリートから反発の声が上がるなど、その発言が批判を巻き起こすこともあった。

 8月8日の生放送では、東京五輪ボクシング女子フェザー級の入江聖奈が金メダルを獲得したことについて、「女性でも殴り合い好きな人、いるんだね。見ててどうするのかな。嫁入り前のお嬢ちゃんが顔を殴り合って、こんな競技好きな人、いるんだ」などと発言。日本ボクシング連盟の内田貞信会長が「ボクシングを愛している方々のために、女性のボクサーのためにも誤解されたくない」と抗議文を提出し、TBSが同連盟宛てに謝罪文を送る事態となった。報道によると、張本氏も「私は元々ボクシングが大好きで、白井義男さんやファイティング原田さんが世界チャンピオンになった時に、飛び上がって喜びました。今回、入江選手が金メダルを取った時も、飛び上がって喜んでいました。今回の私の発言は言葉が足りませんでした」と謝罪の思いが綴られていたという。

「この一件で張本さんへの批判の声がさらに高まった。本人の耳にも入ったのでしょう。最近の発言を見ると波風を立てないように配慮しているような雰囲気でした。ただ、マイナースポーツが大好きで勉強熱心であることは有名でした。スポーツへの思いが強すぎるあまり私情が強く入りすぎたのかもしれない。元々野球評論家の大沢啓二氏とコンビで出演し、張本さんが言いすぎたら大沢さんがたしなめたり意見がぶつかったりしてバランスを取っていましたが、大沢さんが10年に亡くなり、張本さんが単独で出演するようになってからブレーキをかける人がいなくなってしまった。世の中も『張本さんだから仕方ない』という空気でなくなっている。このタイミングの卒業は自然だと思います」(民放テレビ関係者)

 張本氏の卒業で気になるのは「後任のご意見番」だ。野球ファンからは野球評論家の上原浩治、藤川球児などの名前が上がるが、ネット上では「張本さんだけが時代遅れというわけではない。世間の感覚とこの番組が大きくズレている。番組の出演者を刷新した方がいい」、「張本さん卒業ならこの番組を見ないと思う。関口さんをはじめとして他の共演者の姿勢にも疑問を感じることが多い。番組を一度終わらせた方がいいのでは」などのコメントが。

 「張本色」の強かったスポーツコーナーは、どう生まれ変わるだろうか。(江口顕吾)