丸山茂樹氏は、サウジアラビアでスタートする新リーグについて持論を展開する。

*  *  *

 さあ、男子の海外メジャー第2戦「全米プロ選手権」(5月19〜22日、米オクラホマ州タルサのサザンヒルズCC)が近づいてきました。

 僕は動画配信サービス大手のDAZN(ダゾーン)さんで解説のお仕事をさせていただきます。マスターズで試合に復帰したタイガー・ウッズ(46)が出場の方向ですが、注目は51歳のフィル・ミケルソンですよね。

 彼は去年、別のゴルフ場で開かれた全米プロ選手権をメジャー史上最年長の50歳で制しました。そして今年2月のアジアツアー「サウジインターナショナル」に出たあと、サウジアラビアの新リーグ構想を支持し、米PGAツアーを批判する発言がもとでゴルフから離れていたんです。

 そんな彼がディフェンディングチャンピオンとして全米プロ選手権に戻ってくる。どういう言葉を発して、ファンの前でどういう振る舞いをするのか。ちょっと見ものだなというか、気になるところですよね。

 我々プロゴルファーは個人事業主なので、自分の将来のために金銭的な部分を考えるというのは全員が同じなのかなと。だから、あるヨーロッパの選手なんかは「トシもトシだし、これからは自分にも家族があるから、安泰を保証された方がいい」と、新リーグに目を向けてるみたいです。それはもう間違いではないかなと思いますね。

 自分が現役のときにもしそういう誘いがあったら、いろいろ考えたと思います。それだけの大きな金額を得られて、あんまりストレスなくゴルフができるんだったら、そっちの方がいいかなという気持ちにはなるかもしれないですね。

 ただまあ、セルヒオ・ガルシア(42)みたいにマスターズのチャンピオンでオーガスタに一生出られるのに、それを棒に振ってまで新リーグへ行くのはどうなのかなあと。たぶん新リーグに参加した瞬間にオーガスタは行けなくなるじゃないですか。そう考えると、ちょっと複雑な気持ちになります。

 話は変わりまして、TOKYO FMの番組「NECネッツエスアイ presents 丸山茂樹のMOVING SATURDAY」に先日、元プロ野球選手の工藤公康さん(59)が来てくださいました。

 知人を通じて20歳ぐらいからのおつきあいなんですよ。久しぶりでしたけど、やっぱり話しやすかった。長女の遥加さん(29)がプロゴルファーですから、とてもゴルフ界にも関心を持っていらっしゃいます。

 昔のアナログ時代より、「いまのデジタル化された野球界の方がいいよね」という趣旨の話をされてました。現役時代も、比較的早いうちから科学的なアプローチをしてた方ですからね。

 僕にとって工藤さんといえばカーブです。名古屋電気(現・愛工大名電)高校時代から見てました。我々もボールを曲げてコントロールする時代だったので、工藤さんのピッチングスタイルはすごく好きでしたね。

丸山茂樹(まるやま・しげき)/1969年9月12日、千葉県市川市生まれ。日本ツアー通算10賞。2000年から米ツアーに本格参戦し、3勝。02年に伊澤利光プロとのコンビでEMCゴルフワールドカップを制した。リオ五輪に続き東京五輪でもゴルフ日本代表監督を務めた。セガサミーホールディングス所属。

※週刊朝日  2022年5月27日号