世界中のスラム街や犯罪多発地帯を渡り歩くジャーナリスト・丸山ゴンザレスが、取材先でメモした記録から気になったトピックを写真を交えて紹介する。



■Tバックにブラジャー? フィリピンの古着屋で

 日本でリサイクルビジネスの取材をしているとき、捨てられた衣類が海外に輸出されていることを知った。商品として販売されるという。



 古着が販売されていたフィリピンのマーケットで、思いもよらないものを見た。それが写真にもある下着、それもショーツだ。おまけにスケスケのTバックである。驚くなというほうが無理だ。ちなみにブラジャーや水着などもあった。

 このマーケットはフィリピンで、「Second Hand(セカンド・ハンド)」と呼ばれていた。古着という意味だ。中学、高校と古着ファッションにはまっていたくせに、恥ずかしながら古着の英語表現といえば「used clothes」しか知らなかった。今さら言えないことのひとつである。

 このマーケットを案内してくれた人は、事前に「なんでも商品になりますよ」と言っていたが、下着の中古まで見せられたら、「確かに」としか言いようがなかった。



■野球の練習着が人気商品というカオス

 古着屋を訪ねたのはフィリピンだけではない。カンボジアとの国境の街にあるタイのマーケットには、日本人にとって馴染み深いものが売られていた。野球のユニホームである。それも、高校や中学の試合用、練習用のものである。なかにはプロ野球のものもあったが、人気があるのは部活用のほうだと店の人が教えてくれた。

 実際に買いに来た客にその理由を聞くと、「日本のアニメで見てかっこいいと思った」とのこと。選ぶ基準としては「マジックで日本語が書いてあるもの」がいいそうだ。使用者の名前であろう。そのあたりのことは、かつてアメリカの古着にはまっていた私も理解できる。作業着やパーカーに英語で名前が書いてあると、「ちょっといいかも」と思って買っていたからだ。

 何がいいのか、今となってはわからないが、あの頃はそれがかっこいいと確かに思っていた。その感覚は国が違っても一緒なのかもしれない。(文/丸山ゴンザレス)