青森地方最低賃金審議会(会長・赤坂道俊青森大総合経営学部教授)は10日、青森労働局(片淵仁文局長)に対し、青森県内の時給最低賃金を現行から22円引き上げ、738円とするよう答申した。引き上げは14年連続で、上げ幅は安倍政権が掲げる「年率3%程度増」の賃上げ目標などを踏まえ、現行方式となった2002年度以降、過去最大となった。 審議会は労使双方の団体や学識経験者ら15人で構成。7月下旬に厚生労働相の諮問機関である中央最低賃金審議会から22円増額の目安が示され、県内の景気や中小企業の経営環境などを踏まえ、上げ幅について議論してきた。 赤坂会長によると、非公開で計4回行われた専門部会では、使用者側は目安より低い18円、労働者側は目安より高い24円の引き上げを主張し、折り合いがつかなかった。 青森市で同日行った最後の協議で、公益委員が中央最低賃金審議会の目安通り22円の引き上げを提案。委員長を除く14人の委員で採決をした結果、使用者側5人が反対、労働者側委員と公益委員の計9人が賛成し、22円の引き上げが決まった。 答申後、赤坂会長は「使用者側にとっては厳しい金額だが、賃金交渉力を持たない非正規労働者の賃金を上げることは、地域の経済水準を向上させることに資する」と強調した。 新賃金は異議申立期間を経た上で、早ければ9月6日に官報公示。10月6日にも発効する見通しだ。最低賃金で働いた場合の手取り額が生活保護水準を下回る「逆転現象」は起きない見込みという。 最低賃金は、法律に基づいて国が都道府県ごとに最低限度を定め、使用者側は最低賃金額以上の賃金を支払わねばならない制度。労働局によると、現在、県内で適用される使用者は4万2090人、労働者は43万6468人となっている。【写真説明】青森県内の最低賃金の推移