八戸市八日町の「安藤昌益資料館」(三浦忠司館長)が開館し、今月で8周年を迎えた。思想に共感し足を運ぶファンは県外客が大半で地元での知名度アップが課題だったが、最近は授業などで地元小中学生が訪れる機会が増えつつある。14日は昌益の命日。11月18日には天聖寺で恒例のフォーラムも予定しており、三浦館長は「地域の文化資源を見つめ直すには格好の人物。積極的に資料館を活用して」と呼び掛けている。 昌益は現在の秋田県大館市出身。江戸時代の八戸で医師を務める傍ら、「自然真営道」などの著書に思想をまとめ、農業を中心とした差別のない社会が理想であると説いた。 資料館は市民有志の力で開設し、オープンから9月末までの入館者数は計6028人に上る。地元小中学生も訪れ、来館者が自由に書き込めるノートに「八戸にこんなすごい人がいたと初めて知った」「今の日本に昌益がいたら何か変わっていたと思う」などと素直な感想を残している。 同館スタッフの久保沢陸奥子さん(57)は「子どもなりの視点でしっかり意見を書いていて頼もしい」と感心し、大勢の来館を心待ちにしていた。【写真説明】開館8周年を迎えた安藤昌益資料館