15日正午ごろ、八戸市河原木海岸で、倉庫内に侵入した雄のツキノワグマ1頭を、青森県猟友会八戸支部が駆除した。同市河原木地区では10日から、クマによる人的被害や目撃情報が相次ぎ、住民の不安が高まっていた。市や警察、自衛隊は、駆除されたクマがこれらと同一の可能性が高いとみているが、断定できないため、当面は警戒を続けるという。 市や八戸署などによると、15日午前6時半ごろ、八戸通運海運営業所第2埠頭(ふとう)倉庫内にクマがいるのを男性従業員が発見した。 通報を受けた同署員のほか、猟友会のメンバー4人が市鳥獣被害対策実施隊として現場に到着。コンテナでバリケードを作るなど慎重に準備し、猟友会のメンバーが同11時45分ごろ、倉庫内のクマに向けて猟銃を発砲、その後死んでいるのを確認した。 同市河原木地区では10日、海上自衛隊八戸航空基地の敷地内や周辺で、男女計3人がクマに襲われけがをした。以降、猟友会を中心に捜索していたが、駆除や捕獲には至らず、目撃情報だけが増え続けていた。 この間、周辺の小学校は児童の安全確保に向け、集団下校や通学路の見守り、保護者による送迎を実施した。駆除を受け、各校とも徐々に通常の登下校体制に戻す方針だが、人を襲ったクマと同一との確証はなく、「手放しでは安心できない」との声も。 市立日計ケ丘小の戸田英樹教頭は「子どもたちは外で活動できず、保護者も迎えのために仕事を早退するなど、日常への影響が大きかった。このまま収束してほしい」と祈るように語った。【写真説明】駆除されたツキノワグマ=15日、八戸通運海運営業所第2埠頭倉庫(関係者提供)