青森県立名久井農業高(南部町)の環境システム科が本年度、ショウガの水耕栽培に成功した。近年注目が集まる水耕栽培は葉菜類が中心で、根菜類は珍しい。ショウガの栽培は気候的に県内では難しいが、室内での水耕栽培であれば可能性があるとし、同科は「地域に提案していきたい」と期待を込める。 同科では、現在の3年生7人が昨年度から栽培をスタート。1年目はうまく育たなかったが、「ロックウール」と呼ばれる培地を採用してマルチで保温し、養液の肥料濃度を葉物の半分以下にするなどの試行錯誤を重ねた。5月に種を植え、10月に収穫にこぎ着けた。 チームで水分や濃度、生育状況のチェックなどを続けてきた加●(もんがまえに「亀」)(かくち)彰太さん(18)は「失敗の繰り返しだったが、最後はちゃんと育ってくれた」と収穫の喜びをかみ締め、「根菜類の水耕栽培を広めることが、将来的に地域の農家の助けになれば」と語る。 指導する前田英貴教諭によると、ショウガの水耕栽培は葉物ほど栽培期間は短縮できないが、通常の栽培に比べると1カ月ほど早く収穫できる。 地域での導入例としては、水稲の育苗を終えた後に空いているビニールハウスの活用を想定。同科は収穫したショウガの成分分析を進めるとともに、来年は生産者が取り組みやすいように簡易的な設備での栽培にも取り組む方針だ。【写真説明】名久井農業高の環境システム科で水耕栽培したショウガ