昨年9月に経営破たんした一戸町の一野辺製パンが製造していたロングセラー商品「タマゴパン」が復活—。同町の旧本社工場を買い取ったパン製造販売業「パントーネシステム」(静岡県掛川市、横山佳正社長)がファンらの声に応えて製造を再開した。3月の岩手県内での先行発売を経て、今月からは東北6県のスーパーやドラッグストアの店頭に並んでいる。 現在販売しているのは「ホイップクリーム」と、今回新たに作った「ココア」の2種類で、価格は1個140円前後。従来のボリュームや味わいを残しつつ、小麦粉やクリームの質を高めるなど改良を加えた。 同町の工場で1日4千個を製造。盛岡市の白石食品工業(白石雄一社長)を通じて、東北地方に展開するユニバースやベルジョイス、薬王堂などの各店舗へ出荷している。 このうちジョイス一戸店では売り場を目立つように装飾し、「帰ってきたタマゴパン」をPR。地元住民に長く愛されてきた商品だけに、懐かしさを感じて買い求める人が多いという。 横山社長は「お客さまから要望があり、喜んでもらっている。従業員の確保など態勢が整えば、他の人気商品の復刻も考えていく」と話している。 パントーネは同工場の機器を更新しながら、昨年10月から生産を開始。これまで一野辺製パンの元従業員22人を再雇用しており、今後も採用を増やしていく方針という。【写真説明】復刻したタマゴパンが並ぶ店内=17日、一戸町のジョイス一戸店