映画『星の子』の完成報告イベントが3日、都内にて開催。主演の芦田愛菜、共演の永瀬正敏、原田知世と大森立嗣監督が出席した。


小説家・今村夏子の同名小説を実写化した同作。6年ぶりの実写映画主演となる芦田が、“あやしい宗教”を深く信じている両親のもとで、過酷な青春に翻弄される15歳の少女・ちひろを演じる。


脚本を読んだ印象を聞かれた芦田は「『信じる』ということがひとつのテーマになってるのかなと感じました。すごく身近でよく使う言葉なのに、今までちゃんと深く考えたことがなかったなということに気がついたので、自分なりの答えを、演じながらちひろと一緒に探していければいいなと思いました」とコメント。



ちひろを演じるにあたり、髪を30㎝以上カットすることを自ら提案したという。理由を尋ねられると「髪が長い自分がちひろを演じているというのがあまりしっくりこなかったというか、なにかイメージと違うなという気がして監督に相談させていただきました」と答え、ちひろという役柄については「すごく多面性がある女の子で、1人でいるときは両親についての悩みだったり悲しみだったり決意だったりとかがすごく現れていて、かと思えばみんなで過ごしているときはすごく純粋に楽しんでいるちひろがいたり。そういうちひろの多面的な部分を表現できたらいいなと思っていました」と話した。



そんな芦田を大森監督は「一番すごかったのは、目に涙が溜まっているところで『今の涙映ってました?』って言われたときに『うわすげえな』って思いました。『たしかに溜まってた!』って言って。本を読む力もすごくあるし、的確な演技力もあるし」と絶賛。父親役の永瀬も「かわいいでしょキュートでしょ?でも現場にいるとちゃんと心の真ん中に凛としたものがあるというふうに感じてましたね」と称賛し、母親役の原田は「一緒に芝居すると自然と愛しい気持ちになるというか、本当のお母さんの役と近くなれたのは愛菜ちゃんのおかげかなと思います」と振り返った。


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また、“信じる”という言葉がキーワードとなる同作にちなみ「“信じる”とはなにか」を聞かれた芦田は、「人を信じる」ことについて「その人自身を信じているのではなくて、自分が理想とするその人の人物像みたいなものに期待してしまっていることなのかなというふうに感じて。だからこそ人は『裏切られた』とか『期待していたのに』とか言うけれど、それはその人が裏切ったとかそういう訳ではなくて、その人の見えなかった部分が見えただけであって。その見えなかった部分が見えたときに、『それもその人なんだ』と受け止められる揺るがない自分がいるっていうのが『信じられる』ということなのかなと思ったんです」と持論を展開。

続けて「でもその揺るがない自分の軸を持つのってすごく難しいじゃないですか。だからこそ人は『信じる』と口に出して、不安な自分がいるからこそ、成功した自分だったり理想の人物像だったりにすがりたいんじゃないかなと思いました」と一気に語ると、あまりの達観した答えに大人たちは騒然。永瀬は「しっかりしてるでしょ?これ以上の答えはないんじゃないかというくらい」と芦田を褒めちぎった。



映画『星の子』は、10月9日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開。

©2020「星の子」製作委員会

配給:東京テアトル、ヨアケ