12月28日、E-girls">E-girlsがラストライブ『LIVE×ONLINE BEYOND THE BORDER E-girls LAST LIVE』を実施し、メンバー、スタッフ、そしてファンと宝物のような時間を過ごした。


2011年4月にスタートしたE-girlsの歩み。Dream、Happiness、Flowerの3グループが中心となって構成され、2011年12月28日に『Celebration!』でデビューした。個性豊かでファッショナブルなビジュアルと、LDHファミリーならではのキレキレなパフォーマンス、そして確かな歌唱力と、女の子の憧れを全て詰め込んだダンスガールズグループとして成長。全国各地のライブ会場で、そしてテレビ番組でパフォーマンスを披露してきた。




2017年には、 それまでプロジェクトとして活動していたが、ひとつのグループへと進化し、佐藤晴美がリーダーとなり、SAYAKA、楓、藤井夏恋、YURINO、須田アンナ、伶菜">鷲尾伶菜、坂東希、石井杏奈、山口乃々華、武部柚那の11人体制に。冠番組『全力部活! E高』(ABEMA)では過酷な富士登山や大縄跳びなど体当たりな企画にも挑み、全力で結束を強めていく姿も見せてくれた。


そんな彼女たちが決めた、2020年内でのE-girls解散。デビュー日である12月28日にラストライブを行い、それぞれが新しい夢に向かって進むことにしたのだ。それはまさに「Tomorrow will be a good day」の歌詞にある〈大好きなまま バイバイ〉な決断。11人でのライブパフォーマンスは、これが見納め。そして、YURINOと須田アンナはLDHを卒業することを発表。2人が武部と共に結成したスダンナユズユリーの活動も終了し、Happinessも7人体制ではこの日がラストライブとなった。



元気いっぱいなガールズだった彼女たちは、いま大人の女性となって新たな道を歩む。そのためのラストライブであることが、シックな黒をベースとした衣装&ハイヒールで水辺を歩くオープニングから伝わってくる。水面にこれまでの思い出たちが映し出される中、まっすぐに見据えた眼差し、凛とした彼女たちの表情に一切の迷いはない。


ただ、これが11人で創り上げる最後のステージだという実感が湧いてくるにつれて、こみ上げてくるものを抑えることができない。それは、心がかじかむような寂しさではなく、温かくて大きな愛情。「北風と太陽」から始まる全29曲(総数48曲)のセットリストには、そんな11人が今感じている想いが投影されているようだった。



前半は、E-girlsを代表する「Follow Me」「ごめんなさいのKissing You」などのヒットソングメドレーでギュッと濃縮して披露される。藤井、鷲尾、武部が「一緒に!」「もっともっと盛り上がっていきましょう」と声をかけながら、一列になったり三角形になったり、人数を活かしたフォーメーションチェンジが美しく、振り一つひとつに自分たちが培ってきた力を全て出し切ろうという気迫がみなぎる。


楓を先頭にまるでランウェイのように練り歩き、別のステージに移動してみせるなど、空間を広く使用しているのも印象的だった。ピンクの特攻服をまとった「STRAWBERRY サディスティック」のハードな雰囲気から、サンタのポンチョ姿で階段に座ってキャッキャッする「Merry × Merry Xmas」、マイクスタンドを前に3ボーカルがセクシーな美声で魅せる「Dance Dance Dance」など、曲ごとにガラリと異なる演出が楽しい。


さらに、8人のパフォーマーたちのショーケースになると、須田が全力疾走でステージ間を移動。野性味溢れるワイルドなダンスを見せつけると、その熱量を受け取ったYURINOが柔軟かつ俊敏なソロダンスで魅了。石井&山口の息の合ったペアダンス、SAYAKAの妖艶なパフォーマンスに思わず息を飲む。


さらに手足の長さを活かして、ダイナミックに踊るのは楓だ。石井&山口との3人でのダンスも、これからは見られないと思うと、目に焼き付けておきたい風景だった。そして、歌うように踊る坂東のダンス、そしてリーダーの貫禄を感じさせる佐藤のステージングは圧巻。実力も、勢いも、まさに集大成といったステージに、これがラストだなんてやっぱり信じたくない。




「3人でステージに立つのは今日で最後ですが、私たちの世界観を最後まで楽しんで」と、中盤は須田×武部×YURINOによるスダンナユズユリーのコーナーへ。3人らしいカラフルな衣裳で「こんにちWhat's Up!」を熱唱。オンラインライブならではの映像演出で、ステージがステッカーだらけのストリートなムードになるのも楽しい。


この日発売され、「私たちらしい最後のアルバムになった」というスダンナユズユリーのコンプリートアルバム。そこに収録されている新曲「THANK YOU」も、最初で最後のライブパフォーマンスとなった。彼女たちの率直な想いを綴ったという歌詞には〈強くならなきゃ〉〈また会えるから〉というフレーズも。歌いながら、思わず涙が溢れてハグをする3人。大好きだから、楽しかったから、一緒に活動した時間を糧にできる。この決断が最善だったと思えるように、力強く歩んでいこうと互いに勇気づけるような一幕だった。


続いて、7人でのパフォーマンスはラストとなるHappinessのステージへ。2016年のツアーロゴ『GIRLZ N' EFFECT』のネオンが輝くと「Holiday」「Show Me Your Heart」「Love Wonderland」と、“これぞHappiness”と言いたくなる、クールで洗練されたパフォーマンスを次々に披露していく。


「Happinessとしてたくさんの夢を叶えられましたし、大好きなメンバーとも出会えました」(YURINO)、「Happinessがいなかったら、LDHを知ることもなかったと思うし、アーティストになりたいっていう夢を見つけることもできなかったくらい大切なグループ」(須田)と、いかに彼女たちにとってHappinessが特別な存在だったかを2人が語る。


川本璃も伝う涙を拭いながら「2人がそれぞれの夢に向かっていくと共に、新生Happinessとして描いている夢をたくさん叶えていけるように頑張りたいと思います。これからも応援よろしくお願いします」と寂しさを堪えながらも、明るい未来を信じる心強い言葉をファンに投げかけた。そして、くっついたり、ほほえみ合ったりと、Happinessの仲の良さがあってこそのパフォーマンスで「Ordinary Girls」「Sexy Young Beautiful」を歌いきった。



後半は、ふたたびE-girlsのステージに。「愛を教えてくれる人たち」「一緒に成長してくれた」「12人目のメンバーであってほしい」と11人がファンへの想いを明かすメッセージ映像が流れると、3ボーカルによる「So many stars」をしっとりと歌い上げる。そして、EXILEの「道」をカバー。〈特別な時間をありがとう〉〈泣かないで歩こう〉というピッタリ過ぎるフレーズに胸が詰まる。


まさに〈動き出した 最後の時間〉。「始まっちゃったら終わっちゃう」と武部がMCで話していたように、楽しいライブが進むにつれて、終わりのときが近づいている。それでもシュンとせずに、〈やりたいこと全部やらなくちゃ〉と盛り上がろうというのがE-girls魂。ショッキングピンクの衣装に身を包み、「Love☆Queen」「シンデレラフィット」「Mr.Snowman」「Anniversary!!」とエネルギッシュに駆け抜けていく。


「E.G. summer RIDER」では車に乗り込んでドライブ気分に。「ヒマワリ」ではファンによってコメント欄がヒマワリの絵文字が咲き誇り、「Making Life」ではZoomで繋いだファンと共演してみせる。ファンの顔を見てさらに元気いっぱいになる11人。タオルを振り回しながら、ファンの顔を拭く素振りをみせたり、ほっぺにキスをしてみせる場面も。〈限られて 短いからこの時間は宝物〉と歌う「Smile For Me(2020ver.)」では、全員が感極まってしまう。



同じ道を同じペースで歩むことはできなくなってしまうけれど、それは別れやさよならじゃなくて、お互いの歩みを応援し続けるという意味では変わらない。この感覚は、まさに青春そのもの。E-girlsはメンバーにとっても、ファンにとっても、これからの人生を歩む上で、光となってくれるに違いない。


そして発表される、それぞれの道。SAYAKA、楓、藤井は、5人体制の新生Happinessとして、世界的プロデューサーとタッグを組み海外進出へ。武部は、2018年に開催されたグローバル・オーディションで選抜された、アグネス(オランダ)、アズメイ(オランダ)、ラリッサ(オランダ)、アサミ(東京)と共に新たなガールズグループ「SWEET REVENGE」で活動開始。佐藤はモデルに、坂東、石井、山口は女優としてさらなるキャリアを築く。そして鷲尾は伶の名でソロシンガーとして活動する。


早速、鷲尾はソロ名義の伶として歌唱を披露してみせる。映画『小説の神様 君としか描けない物語』の主題歌で、YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」での歌唱も大きな話題となった「Call Me Sick」、そして「こんな世界にしたのは誰だ」と豊かな歌を聴かせる。大丈夫、みんなそれぞれの道で、これまでの経験がしっかりと活かせる。そして、もっと大きなアーティストになっていくに違いない。このE-girlsという宝物を胸に……と信じさせてくれるような時間だった。


ラストに、リーダーの佐藤がファンに「解散するけど、明日もっとみんなのことを好きになるんだろうなって感じました。ファンの皆さんには寂しい思いをさせてしまうかもしれないけれど、寂しくなったり、背中を押してほしくなったら、E-girlsの曲を聴いてパフォーマンスを見返してほしい。いつだって味方でいたいし、元気を与えられる存在でいたい。みんながそうやって想い続けてくれたらE-girlsは輝き続けられると信じています」と言葉を贈る。




この日、11人はベストアルバム『E-girls』も残してくれた。彼女たちが発表した全てのオリジナル楽曲に加えてMV15曲分、そして初公開を含むダンスプラクティス映像も収録されているという『E-girls』。まるで卒業アルバムのように、この宝物な時間はいつだって紐解くことができる。そして最後に披露された楽曲は、ボーカルディレクションを担当してきた和田昌哉が11人の言葉をまとめて作ったという新曲「eleven」だった。曲中では佐藤の「We are!」にメンバーが「E-girls!」と応えてみせる、11人でのラスト円陣シーンもあり最初で最後のパフォーマンスとなった新曲「eleven」はE-girlsのファンのみならず必見だ。


〈一緒に過ごした瞬間は永遠〉、例え道が分かれても。11人の手書きメッセージを眺めながら、全員の幸せを祈らずにはいられなかった。先の見えない未来を、私たちはE-girlsの時間と共に歩いていく。1人で心細くなったときには、そっと目を閉じよう。きっと彼女たちの「We are! E-girls!」の声が聞こえてくるはずだから。そして、「これからみんなが歩んでいく道が輝きますように。そしてみんなに笑顔が続きますように」と願ってくれる仲間の存在が心を温めてくれるに違いない。