モリエサトシ原作のジェットコースター・クライムサスペンス&ラブ漫画『私の正しいお兄ちゃん』が、FODにて実写化される。主人公・海利を演じるのはミュージカル界のプリンスとしても人気絶頂の俳優・古川雄大。ヒロイン・理世を演じる山谷花純とともに、過去を背負った男女の切なすぎる物語を紡いでいく。


本作を“愛の可能性を見出だせる作品”と称する古川に、作品の魅力と撮影裏のエピソード、さらには自ら手がけた主題歌について話を聞いた。


切なさの中に見出す“愛の可能性” 

──作品の印象はいかがですか?


衝撃的でした。僕はサスペンスがすごく好きなので映画とかもよく観るんです。サスペンスは予測を立てながら観る楽しさがありますよね。でもこの作品はなかなか予測がつかない展開だったので、次がすごく気になって、ページをめくるのが速かったです。

サスペンスとしての見応えがありながらも、ラブストーリーとしての描かれ方もすごく美しくて、切ないのですがその中に愛の可能性を見出だせるような作品だと思いました。

“愛と障害”という意味では、この作品のような物語は昔からあるものだと思うので、長くに渡って愛されているテーマなんだなと思いました。障害によって、より愛する人がかけがえのないものに感じるんでしょうね。


──たしかにそうかもしれませんね。古川さんがこれまで出演してきた作品が活きるような場面もあったのでは。


ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』はまさしく“愛と障害”です。ほかにも『モーツァルト!』や『エリザベート』など恋愛要素の強い作品を多くやってきたので、その経験が活きたところはあると思います。どこがどう、と具体的に説明するのは自分でも難しいですが、改めて完成したものを観れば「ここが活きていたな」と思う部分もあるかもしれないです。


──今作の魅力はどんなところにあると思いますか?


海利と理世はすごく重たいものを抱えているんですが、僕は恋愛のやりとりにポップさも感じたんです。そのアンバランス感も魅力なのかな。それくらい恋愛とは、のめり込んでしまうものなんだなと思いました。

タイトルも魅力的で、すごく惹かれますよね。設定も含めて、僕だったら「観たいな」と思ってしまいます。


24歳・山谷花純の姿勢に「刺激をもらいました」 

──役作りではどんな点を意識されましたか?


日常では起こり得ないような衝撃的な展開があるので、イメージをすごく膨らませました。展開を衝撃的に見せつつも、誇張されないように意識しました。


──サスペンスという意味では、表情や口調の表現も難しいのではないかなと感じました。

海利としては、あまり視聴者を騙そうという意識はなかったと思います。周囲の状況や周りの方にそこは担っていただいていたので、僕はそこまで意識せずに臨めました。


──理世役・山谷花純さんの印象はいかがでしょう。


山谷さんは24歳なんですが、大人っぽい方だなと感じました。「自分が24歳のときにこんなにしっかりしていたかな」と思うくらい、しっかりしているし真面目です。仕事に対する姿勢もとてもストイックで、刺激をもらいました。


休日にはずっと映画を観ているらしいです。好きだから観ているんだとは思うんですが、常に吸収しようとしている方なんだなとも感じました。


ダンディ坂野はクールな印象「最終的には...」 

──古川さんには以前お笑い好きであるというお話を伺いましたが、海利と理世が働くカフェの店長役で出演する芸人・ダンディ坂野さんはどんな印象でしたか?

とてもクールな印象でした。でもお話しさせていただくうちに、最終的にはゲッツをやってもらえました。それはうれしかったです。

 

──最終的にとは...(笑)。リクエストしていたということですか?


いえ、クランクアップのときにやってくださったんです。「じゃあ1回だけやりまーす」っておっしゃって(笑)。


──(笑)。それまでは俳優モードだったんですかね。


いや俳優モードというか、なんて言ったらいいんでしょう。「俳優モードじゃない」って言っても失礼だし、難しいです(笑)。根が口数の多くない方というか、冷静な印象でした。共演日数がそこまで多くなかったのであまり深くはお話できていないんですが、僕はダンディさんがよく出演されていた『内村プロデュース』が大好きなので、そのお話をさせていただくこともありました。

 

──古川さんご自身は、表に見えている顔と裏側とではなにか違いはありますか?


あるのだと思います。でも裏の姿をあまり見せたことはないので、ギャップを感じさせるようなことはないかもしれないです。打ち解けたとしても、僕はそこまで見せないようにしているんです。気分屋なのかなと思います。


主題歌に込めたメッセージ

──本作では、古川さんご自身が主題歌も担当されています。


僕は、この作品に愛の可能性や人間の儚さをすごく感じました。1人ではできなくても、手をつないだら明るい希望が見えたり、できないことも可能になったりしていく。一方で、そうしないと生きていけないという人間の弱い部分も見えたり。そんなメッセージを歌に込めました。希望を見出だせる主題歌になっていると思います。

──ありがとうございます。最後に今作のアピールを改めてお願いします。


サスペンスとしても見応えのある内容ですし、ラブストーリーを楽しみたい人にもおすすめできる作品なので、気になった方にはぜひご覧いただきたいです。皆さんを納得させる展開になっていると思うので、期待してください!



『私の正しいお兄ちゃん』はFODにて2021年10月15日(金)0時配信(全8話)。


取材・文・撮影:山田健史