2010年2月、人気シリーズの7作目『ハートキャッチプリキュア!』が放送を開始した。それからおよそ10年の時が経った2021年。『プリキュア』シリーズはさらなる成長を遂げ、18作目『トロピカル〜ジュ!プリキュア』として今もなおファンの心を揺さぶり続けている。


公開中の『映画トロピカル〜ジュ!プリキュア 雪のプリンセスと奇跡の指輪!』には『トロピカル〜ジュ!プリキュア』の面々はもちろん、『ハートキャッチプリキュア!』の花咲つぼみ、来海えりか、明堂院いつき、月影ゆりも登場。

様々な『プリキュア』が集結する映画『オールスターズ』シリーズとは意味合いの異なる今作への出演について、「ハトプリ」メンバーの声優を務める水樹奈々、水沢史絵、桑島法子、久川綾の4人に話を聞くと共に、シリーズへの思いや近況を語ってもらった。

「ハトプリ」登場は「夢のよう」

──本作に「ハトプリ」のメンバーが登場すると聞いたときの心境を聞かせてください。


水樹

「ハトプリ」の放送開始から約10年の歳月が流れた今『トロピカル〜ジュ!プリキュア』に参加できることは本当に幸せだなと思っています。「ハトプリ」を大好きで見てくださっていたファンの方からも予告を観て「懐かしいです!絶対観に行きます!」と沢山の反響をいただいて、とてもうれしかったです。時が経っても、変わらず同じ情熱で応援してくださっている方がこんなにもいるんだ!!ということを改めて知って、より気合いが入りました。


水沢

あっという間の10年で…3年くらい前だった気がするけど、というような感覚です(笑)。「ハトプリ」が「トロプリ」の映画に出ることが解禁になった時、周りの人達の反応がとてもすごかったので、約10年経ってもみんな楽しみにしてくれるんだなと、すごく嬉しくなりました。


桑島

このメンバーでアフレコできるなんて本当に良いんですか、と夢のような心境でした。周りの反響もすごかったですし、私もすごく久しぶりにいつきとしてちゃんとセリフを言ったので、特別感がありました。約10年経ったけど、声優陣のみんなはあんまり変わってないんですよ。すごく安心感があるし、このメンバ−でアフレコをしているときの温かい空気は何物にも代え難いなという気持ちでした。


久川

私も「うれしい」の一言でした。『オールスターズ』もしばらく行っていなかったし、参加することがあったとしてもみんなで技名を言うくらいで、出番はそこまで多くなかったんですよね。今回は、こんな風にたくさんのセリフややりとりがあって、脚本をいただいた時には驚きました。


「トロプリ」が雪の国へ 「ワクワクしました」

──脚本の印象はいかがでしたか?


水樹

「ハトプリ」と「トロプリ」がどうやって遭遇して交わっていくのかな、と思っていたんですが、まさかの雪合戦(笑)。流れ弾に当たったえりかがやり返す、という流れが「ハトプリ」らしいというか、やっぱり物語が動くのはえりかきっかけなんだな、と納得のシチュエーションでした(笑)。すぐに手と手をとって仲良く...とはいかないんですが、逆に喧嘩するほど仲が良いというか、腹を割ってぶつかり合えるってすごいことだな、と改めてつぼみ目線で体感しました。技もたくさんありましたし、すごく演じがいがあるシナリオで、アフレコを楽しみにしていました。

水沢

「えりかのテンションは『トロプリ』のみんなと合うの?」という意見もあったんですが(笑)、後半の展開を思うと、出会いの場面のようなラフさがないと、ただただ悲しい物語になってしまうのかな、とも思いましたね。このご時世なので「トロプリ」のみんなと一緒に収録することはできなかったんですが、「ハトプリ」ではみんなで一緒に技を出せたので、すごくうれしかったです

桑島

脚本は、南国のイメージがある「トロプリ」が雪の国に行くというだけでとてもワクワクしました。このご時世で旅行になかなか行けない人たちも、これを観たらすごく楽しめるんじゃないかなと思いました。少し重たいテーマもあるんですが、それも含めて厚みのある脚本だと思いました。


久川

今回登場する「ハトプリ」は、設定上みんな歳をとっていないんですよね。TVアニメの33話にも「ハトプリ」が登場するんですが「もうおばあちゃんたちになってるんじゃない?」と「トロプリ」のみんなに言われていて(笑)。それに対してえりかちゃんが「うちらピチピチ」と言っていたのはすごく面白かったです。映画とTVアニメ両方の台本をいただいて、どちらもやらせていただいたことが本当に幸せでした。


『プリキュア』は「みなさんの人生の中に組み込まれていっている作品」

──注目してほしいシーンはどこでしょうか。


水樹

まずは、技ですね。“あの技”がまさか採用されているなんて!「ハトプリ」をご覧いただいていた皆さんにはおなじみの技ですが、まさかの「トロプリ」とのコラボということで、ぜひ注目していただきたいです。それからつぼみとしては、お花にまつわることを物語の鍵となるシーンで語らせてもらっているので、そこも注目してほしいです!


──今回、皆さんは久しぶりだったかと思いますが、どんな再会でしたか? 

水沢

スタジオについた瞬間、ブースにも控室にも行かずにロビーで集合して世間話が始まりましたね。近況報告をしましたね。シリーズのプロデューサーだった梅澤さんがいらしていたので「今回なんで『ハトプリ』が出られるんですか!」というような話をみんなで聞いていましたね。はぐらかされましたが(笑)。


──そんな雰囲気だったんですね。4人の中で、変化を感じた方はいらっしゃいますか?


水沢

それが、あんまり変化を感じないんですよ。約10年も経ったのが信じられないんですよ。私、今まで何を積み上げてきたんだろうってくらい(笑)。2、3年前に録っていた作品、という感覚なので。技はちょっとなかなか揃わなかったかな(笑)。でも全然ブランクは感じなかったです。


──『プリキュア』シリーズの魅力ってなんでしょう。


桑島

『プリキュア』は女の子みんなが通る道だと思うんですよね。初めて『プリキュア』をやることになった時も、周りのお子さんがいる友達とかからの反響がすごかったんです。女の子にとって、最初に憧れるもの、夢の存在なのかなと思います。そして、それを大人になっても追い続けてくださっている方々もたくさんいるんだなと。私たちは約10年ですけど、これだけの期間関わっていると「みなさんの人生の中に組み込まれていっている作品なんだ」と痛感することが何度もあるので、本当に偉大な作品です。このシリーズを絶やしてはいけない、とOGとしての願いが年々強くなっている感じがします。

──久川さんは『美少女戦士セーラームーン』シリーズにも出演されていますが、同じ“戦う女の子”として、最初に『プリキュア』シリーズのオファーを受けたときに思うところはありましたか?


久川

オーディションで行ったスタジオには奈々ちゃんを始め、今をときめく若い新人さんがたくさんいて「なんで私がいるの?」と場違いなところに来ちゃったような感じだったんですよ(笑)。そこでは2人のキャラクターを演じてくださいと言われて、その1つがゆりだったんです。後日電話が来たときには「え!?私でいいんですか!?」とびっくりしました。犬の散歩をしていたので、道端で「えぇ!?」って声を上げたのを思い出します(笑)。

『美少女戦士セーラームーン』も『プリキュア』もとても偉大な作品なので、そんな作品に1つ恵まれるだけでもすごくラッキーなのに、プリキュアでまた戦う女の子をやれるなんて夢にも思っていませんでした。光栄につきますね。幸せです。


水樹奈々、腹筋が“トロピカってる”「いつでもヘソ出しいけます!」

──最近あった“トロピカってる”出来事を教えてください。


水樹

なんでしょう…。いつでもヘソ出しいけます!っていうくらい、身体がだいぶいい感じに締まってきたことがトロピカってます。良い感じに腹筋が割れているんですよ、今。私の腹筋がトロピカってる!(笑)


水沢

車のブレーキが知らぬ間に警告も出ないで壊れていて、それを第六感的なもので察知したんです。警告ランプが出る前に点検に出したら、その場所から100kmレッカー移動しました。そしてそのレッカー代は保険でおりました。事故らずに済みました。トロピかってる!


桑島

このお話をいただいた時、偶然ピンクと青のすごい南国みたいなネイルをしていたんですよ。「私、今日トロピカってる!トロピカネイルしてる!」って思ったなぁ。これからもときどきトロピカネイルします。


久川

映画の主題歌をみんなで歌ったので、トロピカってましたね。声で出演させていただくことはあっても、主題歌に「ハトプリ」も参加させていただくとは考えていなかったので、それはトロピカっていたんじゃないかなと思います。


水沢

私の“トロピカッてる”もそれと同じにしておいてください(笑)


──最後に改めて、作品の見どころとメッセージをお願いします。


水樹

私たち「ハトプリ」が「トロプリ」とコラボしたことによって、ギャグ要素も満載なのですが、それだけではなく、大人の方にも楽しんで頂ける奥深い物語にもなっています。切ない部分もありますが、お子さんとも自然に楽しんで頂けるような、見事なテンポ感と構成になっていると思います。

クライマックスも今までの映画とは一味違って、色々なことを考えさせられるようなものになっているので、何年経っても親子で一緒に語ってもらえるような一作になっているんじゃないかなと思っています。ぜひ劇場で楽しんでください!


『映画トロピカル〜ジュ!プリキュア 雪のプリンセスと奇跡の指輪!』は絶賛公開中。

配給:東映 

©2021 映画トロピカル〜ジュ!プリキュア製作委員会




クレジット

取材・文:山田健史


水樹奈々

スタイリスト:KATAYAMA SAYURI

ヘアメイク:松田よりこ(Deep-End)

水沢史絵

スタイリスト:ナミキアキ

ヘアメイク:Kanagon。(nagomi)

桑島法子

スタイリスト:ナミキアキ

ヘアメイク:柿原ゆか(nagomi)

久川綾

スタイリスト:ナミキアキ

ヘアメイク:菊地好美(nagomi)