2歳でCMに出演し、28歳にしてデビュー26周年となる俳優・神木隆之介が、人気オムニバスドラマ『撮休』シリーズの第3弾となる『WOWOWオリジナルドラマ 神木隆之介の撮休』(1月7日より放送・配信スタート/毎週金曜よる11:00〜<全8話>)に出演する。

神木が演じるのは、クリエイターたちが妄想を膨らませて描いた“架空の神木隆之介”。作品の魅力や撮影を通して感じたことを聞いていくと、神木の自然体な役者観が見えてきた。

“リアル撮休”はゲームしかやらない オファーに「何もないけどどうするんだろう...」


──撮休シリーズはもともとご存知でしたか?


観たことはなかったんですが、(有村)架純さんや(竹内)涼真くんがやっていたのは作品の発表で目にはしていました。

──実際にご自身にオファーが来て、どのように感じましたか?


面白い発想だなと思いました。休みの日をどうやって過ごしているかって、家族だったり友達だったり、知っている人は限られているじゃないですか。それを「人が思う撮休」として撮るのは斬新だし、すごく素敵だなと思いました。


──このシリーズを観たことがない方はドキュメンタリーのようなものを想像するかもしれません。実際にはかなり作り込まれていて、私も楽しませていただきました。


僕も最初は、本当の撮休だとゲームしかやらないから「何もないけどどうするんだろう」と思っていたんですよ(笑)。そしたらストーリーがちゃんとあった。でも、自分の名前で演じるのは絶妙に難しかったですね。(仲野)太賀くんとか矢本(悠馬)くんとか、(成海)璃子ちゃんといった知り合いも出てはいますが、別の役名が与えられているんです。だから僕は「神木くん」「隆くん」と呼ばれますが、僕は相手を名前で呼べないのが心苦しかったです(笑)。


──演じる役が自分自身ではありますが、この作品に役作りはあるんでしょうか。


全くしなかったですね。ただ、セリフの言い回しとかは相談させてもらいました。これは自分だったらたぶん言わないと思う、とか。


子役出身の共通項 安達祐実との初共演は「やりやすかった」


──第1話には、神木さんと同じく子役出身の俳優・安達祐実さんが出演されています。安達さんは「安達祐実さん」そのままの役で登場しますよね。


「安達さんは〜」って普通に言えるのでやりやすかったです。(笑)。ストーリーの中でも初対面ですが、実際にも初対面の大先輩なので、そのままの関係性で演じることができました。


──第1話では神木さんと安達さんの子役出身という共通点が描かれましたが、安達さんとの共演にどのようなことを感じましたか?


安達さんは本当にすごい大先輩。思わず目を奪われてしまうような魅力があって、圧倒的に人と違うカリスマ性もある。本能的にそう思わせられるような方なので「羨ましいな」とも思います。子役から今までやってきてらっしゃるのは相当な努力と人との巡り合わせと、苦しみや苦悩もあったんじゃないかなと思います。


──それは同じ子役出身という立場から感じるものでしょうか。


子役出身だからというわけではないんですが、学生の時に芸能界に入るのと子役から芸能界にいるのとでは、アイデンティティが作られていく時期にはもうここ(芸能界)にいた、という点で圧倒的に違うと思うんですよ。ある程度大きくなってからだと、人格がある程度作られていて目標を持って入ってくることもあると思うんですが、子役はそういうことがわからないうちから現場にいる。

僕が子どもの頃は現場の雰囲気も今とは違ったので、いろんな大人たちのいろんなものを見ながら、育ってきましたから。だから当時の子役のアイデンティティの作られ方は、もしかしたら潜在的に、良くも悪くもズレがありそうな気がします。


僕より前に子役だった安達さんなんかは、嵐の中、竜巻の中、ハリケーンのような時代にいたんじゃないかなと想像してしまいます。


「月日が経てば自動的に年はとる」自身の変化とは自然体で向き合う


──役者業を続けていく中で“子役イメージ”が枷になるようなことはありませんでしたか?今作でも「初対面の人から“神木くん”と呼ばれがち」というエピソードが登場しますが、他の子役出身俳優を意識したりしないのでしょうか。


まったく意識しないです。ずっと“神木くん”と呼ばれるのも「呼びやすそうだからいいんじゃないですか」という感覚。全然ご自由に呼んでいただいて構わないです。

──では「あえて大人っぽい役に挑戦しよう」というように、役柄の選び方にこだわりなどもないですか?


ひたすら仕事を頑張っていたらいいのかなと思っています。無理して大人っぽい役をやらなくてもいい。月日が経てば自動的に年はとるので、自分でも気付かないようなところが、周りから見たらいつの間にか変わってくるんでしょうね。


──ではご自身の役者としての未来など、子役出身だからといって思い悩むようなことはなかったんですね。


マネージャー陣は苦しんだかもしれないですけど(笑)、僕は「大人な役者にならなきゃ」と特別に意識するようなことはありませんでした。


──周りの方が悩んだかもしれない、と。


絶対悩んだと思いますよ。すごく大変だったと思います。


──先程、アイデンティティが形成されるタイミングですでに芸能界にいたというお話がありましたが、役者人生が長いことで、役が抜けなかったり本来の神木さんを見失ったりするような経験はありませんか?

特にないですね。ただ、役作りをする時はその役の考え方をできるだけ真似ようと思っているので、ちょっと引っ張られるようなところはあるかもしれないですけど、基本的には「はい、カット」と言われたら現実、という感じです。


──では第1話で描かれたような“はい、カット!シンドローム”にはならない?


ないですが、例えばコンビニでお会計しているような時に「今これを横から撮られたらたぶんこういう画面になっているんだろうな」と思う癖はたまにあります。自分がこう動いたらどういう風に写っているんだろう、と想像しちゃうんです。それが職業病なのか、ただ単に写真を撮ることが好きだから考えちゃっているのかどうかはわからないですけど、とにかく発狂するようなことはないですね(笑)。


※“はい、カット!シンドローム”:第1話の題材となる子役出身の俳優が陥るという設定の架空のシンドローム


カラオケは“抗い”「『進んでない』と思っちゃう」


──ちなみに、今回の“ドラマの撮休”には脚本があるわけですが、実際に撮休はどのように過ごすのでしょうか。


台本でいうと、たぶん1ページで終わる撮休になると思いますね。夕方起きて...。


──起きた時点でもう夕方なんですね(笑)。


夕方とか、日が傾き始めている時くらいに起床し、風呂が沸くまでゴロゴロして、風呂が沸いてもやる気が起きず、やっとこさ風呂に入ったと思ったらもう外は暗くて「1人でカラオケ行くか?でもお腹空いたからなぁ」と近くの牛丼屋に寄ってからカラオケに行って、ゲームをやって寝る、ですかね。


──なるほど...。なにかをするとしたらカラオケなんですね。

カラオケは“抗い”ですね。

──抗い。何もしないで1日が終わってしまうぞ、ということですか。


唯一の「なにかしとかないと」ですね(笑)。「1日なにも進んでない」と思っちゃうから。


──ゲームだと家で済んでしまうけど、カラオケは外に出ないとできないですもんね。誰かを誘うようなことはないんですか?


たまに「誘おう」となることはありますけど、すぐレスポンスが来なかったりすると、「まぁいいや1人で行っちゃえ」となります。


──仮に相手もその日が休みだとわかっていたとしたら、誰を誘いますか?


ゲーム会社に勤めている親友か、高校の同級生ですかね。


──呼んで、何をしますか?


カラオケで歌いながらご飯食べるぐらいですね。


──やっぱりカラオケなんですね(笑)。役者さんだったら誰か呼べる人はいますか?


ここ最近は役者さんと遊んでないですね。ほとんど会ってないかも。


──佐藤健さんと仲が良いイメージがありますが、遊びませんか?


しょっちゅう遊んでいるわけではないんですよ。コロナ前ですが、何人かで謎解きに行くことはありました。もし謎解きに2人で行っても僕が解けないから戦力にならないですよ。あの人は頭が良すぎるので「遅い」って言われそう(笑)。


豪華実力派俳優との豪華競演と憧れの“大塚明夫”との競演


──なるほど、ありがとうございます。では最後に改めて今作の見所を聞かせてください。


はじめましての方もいっぱいいらっしゃるんですが、仲野太賀くんや矢本くん、璃子ちゃん、(藤原)季節、井之脇海くんとか、僕が今まで関わらせていただいていた友達の役者ともいっぱい絡みがあるので、そこを楽しんでいただければうれしいなと思います。個人的に一番の見どころなのは 第6話『ファン』の大塚明夫さんですね。『ファン』は松重(豊)さんと(田中)要次さんと大塚明夫さんという恐ろしいメンツなんですよ。


──たしかに豪華です...!


とんでもないメンツなんですよ。とにかくキーパーソンは大塚明夫さん。あの「大塚明夫」ですよ?(『メタルギアソリッド』シリーズの)スネークが出てくれるんですよ。僕、実際にお会いする前にYouTubeの配信で一緒にゲームやっていて「いつかお会いしたいですね」って話していた矢先にスネークが現場に来ているんです。これはもうとんでもない革命ですね。


──作中でも神木さんがファンだという設定ですが、リアルに興奮したわけですね。

リアル興奮です。すごくうれしかったです。『ファン』はとんでもなく見どころ満載な作品なので、ぜひ注目していただきたいですね。



──ありがとうございました。


取材・文・撮影:山田健史



『WOWOWオリジナルドラマ 神木隆之介の撮休』

・放送・配信:WOWOWにて1月7日(金)放送・配信スタート!

毎週金曜よる11:00より放送・配信

(各話放送終了後、WOWOW オンデマンドにてアーカイブ配信)。

【WOWOWプライム】第1話無料放送/【WOWOWオンデマンド】無料トライアル実施中!


・出演:神木隆之介

安達祐実/成海璃子、藤原季節/MEGUMI、矢本悠馬/長澤樹/木竜麻生

松重豊、大塚明夫、田中要次/萩原みのり、井之脇海、北村有起哉/仲野太賀、坂井真紀/池田鉄洋

・監督:瀬々敬久、森ガキ侑大、三宅唱、天野千尋、枝優花 

・脚本:狗飼恭子、高田亮、篠原誠、ふじきみつ彦、竹村武司、玉田真也・天野千尋、山﨑佐保子、山田由梨


・番組HP:https://www.wowow.co.jp/drama/original/satsukyu3/ 

・WOWOW新規加入について:https://www.wowow.co.jp/join/index.html