現時点で同モデルに最も近い立ち位置にいるのは、東京電力ホールディングス傘下の送配電会社の東京電力パワーグリッドだ。発送電分離によって同社は、原子力事業から切り離されるが、東京近辺の地下を東西および南北に走る27・5万ボルトの高圧送電線を擁する特徴を生かせば、同社の経営は維持しうるし、その収益力を原資に福島への賠償を半永久的に行うことができるだろう。福島事故を起こした会社の後継事業体である東電パワーグリッドが、原発を含む大型電源と切り離されることによって、太陽光や風力の再生可能エネルギーや都市ガスを使ったコージェネレーションシステムなど分散型電源に基軸を置いた未来形のネットワーク重視型モデルの先頭に立つ可能性が高いのだ。
エネルギー 「発送電分離」が促す業界再編=橘川武郎
現時点で同モデルに最も近い立ち位置にいるのは、東京電力ホールディングス傘下の送配電会社の東京電力パワーグリッドだ。発送電分離によって同社は、原子力事業から切り離されるが、東京近辺の地下を東西および南北に走る27・5万ボルトの高圧送電線を擁する特徴を生かせば、同社の経営は維持しうるし、その収益力を原資に福島への賠償を半永久的に行うことができるだろう。福島事故を起こした会社の後継事業体である東電パワーグリッドが、原発を含む大型電源と切り離されることによって、太陽光や風力の再生可能エネルギーや都市ガスを使ったコージェネレーションシステムなど分散型電源に基軸を置いた未来形のネットワーク重視型モデルの先頭に立つ可能性が高いのだ。