ITフリーランス人材市場を切り開く

── IT業界のフリーランス人材のマッチングを手掛けています。どのような事業ですか。

曽根原 日本ではIT人材の不足が深刻化しています。2030年には70万〜80万人不足するとの試算もあり、企業は必要な人材を確保するのが大変になっています。一方、働き方が多様化し、企業に所属しないフリーランスのITエンジニアは増えています。そこで、両者を仲介し、企業が社外のIT人材を効率的に活用できる仕組みを提供しています。

── どんな人がフリーランスに。

曽根原 当社に登録しているITフリーランスの中心は30代です。彼らが社会人になった00年代前半は転職が一般化し、転職で職業キャリアを積むことで技術者としての価値が高くなった。現在はさらに進んで、就職して会社員になるよりは、フリーランスで働いたほうが収入が上がることもあります。また、彼らは仕事を選びたいという考えが強く、会社という組織の指揮命令下に入ることを嫌がることが多いですね。

── 企業側はフリーランスの活用に積極的ですか。

曽根原 今は社員としてエンジニアを採用したいと思っても、よほどブランド力が強い企業でないと、エンジニアが就職したいと思わない。しかし企業はIT人材を必要としているので、そこでわれわれの出番となります。3カ月かかっても社員を採用できなかった企業に、タイミングが良ければ1週間でITフリーランスをマッチングできた例もあります。

 また、現在はコロナショックで企業の採用が止まっていて、その分をフリーランスの契約を延長して補う流れもあります。

── マッチングはどのように。

曽根原 企業については、取り組もうとしているプロジェクトの概要や、製品の開発環境などさまざまな情報をすべてデータベースに入れています。フリーランスについては、登録の際に、今までの経験やスキルなどの情報を登録した上で、面接をして個人の人柄や志向性を把握します。こうした情報を踏まえて最適な組み合わせを選んで、提案します。

── コツはありますか。

曽根原 フリーランスをサポートするチームに最も多くの人員を充てており、働いているフリーランスの人々と常に接点を持つようにしています。当社には3000社以上の顧客がいて、プロジェクトの進捗(しんちょく)や新しいサービスの開発計画など、情報を常にアップデートしています。現場の状況を把握することで、マッチングの精度は高まり、企業側に新たな人材の補充などを提案もできます。そこでビジネスが広がっています。