(片小田広大・JETRO武漢事務所)

 武漢市で「デジタル化」に関する投資が加速している。その基礎となるのが5G通信網の整備だ。5G通信網は、自動運転やAI、ビッグデータ、遠隔診療などの普及に必要不可欠なデジタルインフラとされる。2020年末時点で、市内には2万基以上の5G基地局の設置が完了済みで、市中心部や主要開発区はすべて5Gが使えるようになっている。

 こうした通信インフラを背景に、武漢では「自動運転」に関連する投資も活発化。1月には、自動運転車のテストやPRを目的とした「自動運転テーマパーク」が開園した。園内では、中国自動車メーカーの東風汽車やネット検索大手の百度(バイドゥ)などが開発したバス、タクシー、清掃車、無人販売車など、19台の自動運転車が走行している。来場者は、事前にオンラインで予約すれば試乗もできる。

 この他にも、2月末から武漢経済技術開発区の主要エリアで、東風汽車が開発した自動運転タクシー「東風領航ロボタクシー」の試験営業も始まっている。

 これまで、「自動車の街」として発展を遂げてきた武漢市だが、近い将来、デジタル技術を組み合わせた「自動運転の街」と新たに呼ばれるようになるかもしれない。