この頃注目度が高まっているサウナ。雑誌などで見かけるサウナ特集やベテランのサウナ愛好家の会話の中で、独特の「サウナ用語」が浸透しているのをご存じだろうか? そんな「サウナ用語」の数々を、“サウナ皇帝”の異名を持つ井上勝正さんに解説してもらった。

サウナ皇帝・熱波師 

井上 勝正


2009年プロレスラー廃業後、横浜鶴見区にあるスーパー銭湯『ファンタジースパ&サウナ おふろの国』に入社。ロウリュ熱波で日本各地のお客様に熱波と情熱を届ける。また、老若男女を引きつけるその熱きキャラクターで、サウナ熱波以外の子供向けお風呂イベントでも活躍、ライターとしても様々な媒体で執筆。

知っている人はサウナ通? 本場のサウナ用語


サウナ用語を知らなくても気持ちよくサウナを楽しむことはできる。しかし、いくつかの用語を知っているだけで、サウナへの愛着が更に深まることは間違いないだろう。そこで、まずは初心者が知っておきたいサウナ用語の基本のキのいくつかを井上さんに教えてもらおう。



井上さん「サウナ発祥の地はフィンランドといわれています。そもそもの“サウナ”という言葉も、フィンランドで“蒸し風呂”という意味なのです。サウナ用語の基本は、このような外国語から来ていることが少なくありません。サウナで必ず耳にするような基本的なサウナ用語をご紹介しましょう」



●ロウリュ

井上さん「サウナで焼けた石に水をかけること。サウナの本場・フィンランドで“熱された蒸気”という意味で、非常にポピュラーな入浴法です。焼けた石に水をかけると水蒸気が発生するため、体感温度が高まり発汗作用も促進されます」



●アウフグース

井上さん「ドイツ発祥のサウナで行われている、パフォーマンス色の強いサウナ入浴プログラムです。バスタオル等をサウナで振り、熱風を起こして入浴者の発汗を促します。ロウリュと同じく、“熱された蒸気”という意味を持ちます」



●熱波

井上さん「ドイツのアウフグースを源流とする、日本独自のサウナ入浴プログラム。アウフグースのフォームと多少の差異はありますが、プログラムとしてはほぼ同様でタオルで高温の上記を仰ぐパフォーマンスです。私の肩書きである“熱波師”は、タオルで仰ぐサウナの従業員のこと。熱波師の個性によって、熱波プログラムには幅広いパリエーションがあります」



さらに「サウナ通」を気取りたいのならば、次のようなサウナ用語は少々マニアック。



●トントゥ

井上さん「フィンランドに伝わるサウナの妖精。フォンランドでは『トントゥに失礼のないようサウナをキレイに使おう』と子どもに言い聞かせるようです。サンタクロースの手伝いもやるようです」



●ケロ

井上さん「サウナで使用するのにベストな木材は、この“ケロの木”と言われています。成長が遅く身が詰まった木材です。これを使っているサウナを日本では“ケロサウナ”といいます」



●ikiサウナ 

井上さん 「ロウリュサウナヒーターの中で最強の一つといわれているのが“ikiサウナヒーター”。“ikiサウナヒーター”を設置しているサウナのことです」


サウナコミュニティで独自に発展するサウナ用語の数々


「熱烈な愛好家も存在するサウナは、ひとつのコミュニティーのようなもの。サウナ用語はそのコミュニティーの中で、サウナ通やサウナファンだけが分かるサインや言葉遊びの一種なのだと思います」と井上さん。その言葉の通り、伝統的なサウナ用語の域を超えた独自のサウナ用語も広まりつつある。井上さんに、サウナ通たちが使う独特のサウナ用語についても教えてもらった。



●セット 

井上さん「『サウナ→水風呂→休憩』で1セット。この一連の動作を何度繰り返したかを分かりやすくするため、“セット”という単位で呼びます」



●サウナハット 

井上さん「サウナの熱さから頭髪&頭皮を守るサウナグッズ。利用者が増えています」



●パネッパする。 

井上さん「熱波のことを『パネッパする』と言うサウナファンも最近出てきています」



●フェニックス 

井上さん「『サウナでデトックスして水風呂に入ると、疲労した今までの自分を捨て去り“フェニックス”として甦ることが出来る』とサウナファンの間では言われています。」



●ポセイドン 

井上さん「サウナで熱した身体を水風呂で冷やすサウナ入浴者の姿のことを“ポセイドン”と呼びます」



このような、コミュニティー内でのみ伝わるサウナ用語は、そのサウナ用語を使うこと自体が楽しくい遊びとしてサウナファンの間で浸透してきているという。



井上さん「SNSで共有されたり、テレビなどで面白おかしく取り上げられているうちに、このような言葉遊び的なサウナ用語がじわじわと全国共通のツールとして広まりつつあるようです」


サウナ用語習得への近道は、とにかくサウナに通うこと


真のサウナ愛好家を目指すならば、このようなサウナ用語の数々は残さず頭に叩き込んでおきたいもの。しかし、井上さんは次のように語る。



井上さん「サウナ用語は無理して覚えるものではありません、肩の力を抜いてリラックスしてサウナに入るのを続けていれば、いつしかサウナ仲間が増え、そのやり取りのなかで自然に見聞きするようになっていくものなのです。そして、気がつけばアナタも自然にサウナ用語を使っているのです。つまり、遊び心を持っていればすぐに使える様になるのがサウナ用語。いつまでも少年の心を忘れないでください」



サウナの玄人としてサウナ用語を習得するには、まずは心からサウナを楽しむことが先決というわけだ。


最後にアドバイザーからひと言


「私の異名『サウナ皇帝』も、サウナ用語のひとつです。ぜひ覚えておいてくださいね!」