ルノーの新型車が登場すると必ず期待されるのが、ルノーのモータースポーツ部門「ルノースポール(R.S.)」の手によるスポーツモデルだ。2014年に3代目となる新型『トゥインゴ』がお披露目されたときも、やはり「R.S.モデル」の登場が期待を集めた。それから3年余り。ついにルノーがフランス本国で『トゥインゴ GT』を発表。名称こそ「GT」となっているが、ルノースポールが仕上げた正真正銘のホットハッチである。『トゥインゴGT』は2017年10月から世界24カ国で発売され、日本にも秋頃に導入される予定だという。

人気のフレンチコンパクトカー『トゥインゴ』に設定されたハイパフォーマンスモデル


ルノー『トゥインゴ』は、フォルクスワーゲン『UP!』などが属する欧州Aセグメントのベーシックコンパクトカー。2014年に登場した現行モデルは3世代目で、ダイムラーとの共同開発により、『スマート』と基本コンポーネントを共有するRR(リヤエンジン後輪駆動)を採用するのが大きな特徴だ。日本には2016年に上陸。フレンチコンパクトらしいベーシックカーの魅力に溢れ、またポップで愛らしいスタイリングによって、ルノーやフランス車ファンのみならず、輸入車初心者や女性ユーザーなどから幅広い支持を集めている。



『トゥインゴGT』は、この『トゥインゴ』のハイパフォーマンスモデルだ。0.9Lの3気筒ガソリンターボというエンジン形式は上級グレードの「インテンス」と同じだが、ルノースポールの手によって最高出力は66kW(90ps)から80kW(109ps)へとアップ、最大トルクは135Nm(13.8kgm)から170Nm(17.3kgm)に向上した。わずかな差に感じるかもしれないが、車重約1トンと軽量の『トゥインゴGT』にとって、この違いは大きなアドバンテージとなる。トランスミッションは従来の5速MTに加えて6速EDC(エフィシェントデュアルクラッチ)を設定。おそらく日本上陸時にはいずれもラインナップされるはずだ。



足回りにも「GT」の名にふさわしいセッティングが施されている。サスペンションのスプリングは標準モデルと変わらないが、ショックアブソーバーを一新するとともに大口径のアンチロールバーを採用。それにより、車高は標準モデル比で20mmローダウンされた。タイヤはフロント185/45R17、リア205/40R17の前後異径。クラス唯一となるバリアブルギアレシオのパワーステアリングと併せ、軽量コンパクトなボディにファン・トゥ・ドライブを与えてくれる。




日常域でもポテンシャルを発揮するライトウェイトRRホットハッチ『トゥインゴGT』


エクステリアは、ポップで小動物のような愛らしい雰囲気に加え、ホットハッチらしいスポーツイメージも強調されている。



足元には、17インチなったアロイホイールとブラックのホイールアーチ。このアロイホイールのデザインは、2013年にルノーがF1モナコグランプリの会場で発表したコンセプトカー「Twin'Run(トゥインラン)」に見られたものだ。マフラーエンドは走りのモデルらしく2本出しとなり、左後輪の上部にはエアインレット(吸気口)が新たに装着された。これにより、ターボチャージャーに入る空気の温度を約12%低下させ、エンジン性能向上を実現する。





インテリアはオレンジのアクセントカラーが入る専用デザイン。標準モデルではボディに合わせたカラフルな色だったインストルメントパネルがシルバーになったほか、レザーのステアリングやシフトノブベース、アルミペダル、エアベントも専用仕様だ。ルノースポールが手がけただけに、どこか『ルーテシアR.S.』や『メガーヌR.S.』を彷彿とさせるスポーティな内装となっている。


コンパクトカーの『トゥインゴ』をベースにした、今までにないライトウェイトRRのホットハッチ。高性能のスポーツモデルは、その高すぎるパフォーマンスゆえに「アクセルを踏めないストレス」を感じることもあるが、『トゥインゴGT』なら日常域でもそのポテンシャルを十分に愉しむことができるだろう。ボディカラーは「ピマン オレンジ」のほか、「ルナー グレー」「ディープ ブラック」「グレーシャー ホワイト」を設定。ボンネットとルーフにはデカールのオプションも用意される。価格はアナウンスされていないが、250万円を切るのではないだろうか。