最近の研究によれば、アルツハイマー型認知症と歯周病に相関関係があることが明らかになりつつあるという。歯周病といえば40男にも気になる病気。認知症リスクと、どのようにつながるのだろうか? 詳しい話を専門家に聞いた。

■今回のアドバイザー

表参道矯正歯科

院長 川崎健一さん


完全オーダーメイドの矯正歯科治療を行う矯正歯科専門クリニック 表参道矯正歯科の院長。東北大学歯学部卒業。歯学博士(歯科矯正学)、日本矯正歯科学会認定医、インビザライン公式認定医(インビザラインダイアモンドプロバイダー)。

歯周病が認知症を誘発するメカニズムとは?


歯周病がアルツハイマー型認知症を悪化させる可能性があると言われているようだが、具体的にはどういうことなのだろうか。



川崎さん「歯周病を放置した場合に、歯周病菌によって酪酸が産生されることがあります。この酪酸が、アルツハイマー型認知症の発症リスクを高める可能性があると言われているのです。口腔内で歯周病菌によって産生された酪酸が、血管を通して脳に到達すると、その部分で鉄分子・過酸化水素・遊離脂肪酸を過剰に生成します。これによって脳細胞が破壊されるというメカニズムです。



この研究結果を、別の視点から見ると、歯周病の治療や予防によって、認知症の発症を防いだり、進行を遅らせたりすることができるとも考えられるのです」


歯周病早期発見のために、定期検査とセルフチェックを欠かさぬようにしよう


歯周病の予防は認知症リスクの低減だけにとどまらず、年齢を重ねた人なら誰もが注意すべきこと。そのためにも、早期発見につながる定期検査とセルフチェックは欠かせない。



川崎さん「歯周病を放置していると、歯を支えている歯周組織(歯槽骨や歯根膜)が破壊されます。やがて、歯がぐらつき始め、最終的には歯が抜け落ちてしまうのです。



歯周病の早期発見のためには、定期的に歯科へ行って、検査をすることが何より大事です。歯茎から出血がないか、口臭の有無、歯茎の腫れ、歯がぐらぐらしないかなどが初期症状なので、日常的に気にするようにしてください」


毎日のケアに歯間ブラシやデンタルフロスを加えることでリスクが低減する


定期検査のほか、自分で積極的にケアをすることも重要。習慣化したいのが、プラークコントロールだ。日々のケアで、歯周病リスクはかなり抑えられるという。



川崎さん「歯周病のケアで一番重要なのは、プラークコントロールです。プラークコントロールとは、歯ブラシやデンタルフロスなどを使ってプラーク(歯垢)を、歯や歯と歯茎の隙間から取り除くことです。これは自分でできることですので、正しい歯磨きの仕方を身につけて、毎日実践すると良いでしょう」


最後にアドバイザーからひと言


「認知症予防のためにも、歯周病ケアは今のうちから習慣化させるようにしましょう!」