最近は30度が当たり前で、頻繁に35度を超えるような気温を記録するようになった日本。「真夏はオフシーズン」と割り切って、ゴルフを休む人も増えてきました。そこで、最新の酷暑対策をゴルフ場に聞きました。

多くのゴルフ場は早朝スタート枠の販売強化

 夏が近づくにつれ、最高気温25度を超える夏日が増えてきました。最高気温30度を超える真夏日に到達する日も出てきました。最高気温35度を超える猛暑日も間もなく訪れるのでしょう。

 近年の夏の暑さは数年前まで異常気象といわれていました。ですが、異常気象が毎年恒例になってきたので、日本国民はもはやこの暑さが当たり前なのだと認識をあらためています。ゴルファーも日中の気温が35度を超えることを前提にラウンドの予定を立てています。

多くのゴルフ場で様々な熱中症対策を見かけるようになった
多くのゴルフ場で様々な熱中症対策を見かけるようになった

 かつての日本は冬がゴルフのオフシーズンで、夏は暑くても汗をかきながらプレーする人が多かったですが、最近は夏場にラウンドをお休みする人も増えており、オフシーズンの逆転現象が起こっています。そんな中、ゴルフ場はどんな酷暑対策を予定しているのでしょうか。ゴルフ場関係者に聞いてみました。

「うちのゴルフ場は7月中旬から8月末までスタート時間を30分早めて営業することにしました。ここ数年はお客様から『もう少し早い時間にスタートできないのか』という要望をいただいていたのですが、スタッフの労務管理の問題もかかわってきますから、すぐには対応できませんでした。今年はスタート時間を早めることを前提にスタッフのシフトを組みました」

 早い時間のスタートを要望するゴルファーが増えているということは、早朝スループレーのニーズも増えているのでしょうか。

「うちのゴルフ場に関しましては、土日祝日は早朝スループレーのニーズがあるのですが、平日のニーズがあまりないんですよ。早朝スルーのプレー枠は最大で18組取れるのですが、土日祝は10〜15組埋まるのに、平日は1〜2組しか埋まりません。したがって早朝スループレーは土日祝日のみ実施しています」

「ただ、大手ゴルフ場予約サイトから聞いた話によると、普段は早朝スタート枠を設定していないゴルフ場が夏季限定で6〜7時台のスタート枠を出したところ、7割以上埋まったというデータがあるそうです。うちのゴルフ場は平日の早朝はニーズが少ないのですが、他のゴルフ場では平日の早朝にもニーズがあるみたいですね」

大手ゴルフ場運営会社はナイトゴルフを拡大

 多くのゴルフ場が酷暑対策で早朝プレーにシフトする中、ナイトゴルフに力を入れているのが大手ゴルフ場運営会社のPGMとアコーディア・ゴルフです。2025年1月31日にPGMの親会社である株式会社平和がアコーディア・ゴルフの全株式を保有する投資会社を買収し、両社はグループ企業になりました。

 PGMは2025年3〜4月に武庫ノ台ゴルフコース(兵庫県)、東広島カントリークラブ(広島県)、福岡レイクサイドカントリークラブ(福岡県)の3コースでナイトゴルフ営業を開始。これでナイトゴルフ実施コースは12カ所となりました。

 アコーディア・ゴルフも2025年6月13日からアクアラインゴルフクラブ(千葉県)と東千葉カントリークラブ(千葉県)でナイトゴルフ営業を開始。こちらのナイトゴルフ実施コースは5カ所となります。

 PGMによると、ナイトゴルフの利用者は日中の時間帯に比べて年齢層が圧倒的に若いそうです。昨年ナイトゴルフを実施したゴルフ場のデータによると、10〜30代の来場者が37%(日中は20%強)、40〜50代が41%、60代以上が20%強でした。ゴルフ場業界は来場者の高齢化が進んでおり、若年層の来場比率を高めることが急務ですから、ナイトゴルフはまさにうってつけの施策なのです。

 ただし、ナイター設備の導入には多額の費用がかかりますから、どこのゴルフ場でもナイトゴルフが実施できるわけではありません。今後は大手ゴルフ場運営会社がナイトゴルフを拡大するのに対し、ナイター設備がないゴルフ場は早朝プレー枠の販売を強化することで酷暑に対応することになりそうです。

保井友秀