日本女子プロゴルフ選手権最終日。首位からスタートした小祝さくらは、思うようにスコアを伸ばすことができず2位でフィニッシュ。ツアー通算10勝目を初のメジャータイトルで飾ることはかなわなかった。
前半にスコアを伸ばせず逆転を許す
◆国内女子プロゴルフ<日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯 9月7〜10日 パサージュ琴海アイランドゴルフクラブ(長崎県) 6755ヤード・パー72>
悔しい逆転負けを喫した小祝さくらだが、最後まで意地を見せた。
日本女子プロゴルフ選手権最終日、通算10アンダー単独首位から臨んだ小祝。しかし、前半、1つしかバーディーが取れない。足踏みしている間に新鋭・神谷そらの猛追を受ける。9番パー5で追いつかれ、10番パー4でボギーを叩いて一気に2打差に逆転された。

12番パー3でもボギーを叩いて、差は3打に開いたが小祝も粘る。15番のパー5をバーディーとして、16番パー4では見事なパーセーブ。
17番パー3では左手前3.5メートルにつけるスーパーショットを見せてバーディーを奪う。神谷が16番をボギーにしたことで、差は1打に縮まった。
18番パー4でもグリーン奥のカラーからバーディーを狙ったが、残念ながら入らず、あと一歩のところで神谷の優勝を許してしまった。
「1打差まで来たけどちょっと届かなかったですね。最後までベストを尽くしました」と、悔しさをにじませる。
敗因に挙げたのが、やはり前半にスコアを伸ばせなかったこと。「1番、6番、9番は4日間1度もバーディー取れなかったです」と、最後まで攻略しきれなかったホールを悔やんだ。
勝った神谷の強さをたずねられると、やはりツアーナンバー1の飛距離を挙げた。「飛距離も出ますし、曲がらないですし、安定しているイメージ。パターも上手ですし」。潔く勝者を讃えた。
その神谷も、同じ最終組で優勝争いを繰り広げた小祝について「すごいですよね。17番のティーショットなんて、あの緊張感の中……。レベルが違うなと思ってプレーしてました」と、先輩の実力に目を見張っていた。
今季は、ミネベアミツミレディスで、地元北海道を舞台に初めて優勝。ツアー通算9勝目となったが、10勝目を公式戦で飾ることはかなわなかった。
だが、3週後にはシーズン3つ目の公式戦、日本女子オープン(9月28日〜10月1日、福井県・芦原GC海C)が待ち受けている。節目の10勝目を公式戦で飾るべく、小祝の戦いは続く。
小祝 さくら(こいわい・さくら)
1998年4月15日生まれ、北海道出身。98年度生まれの“黄金世代”の一人として2017年にプロ入り。19年サマンサタバサガールズコレクション・レディースで初優勝。22年シーズンは2勝を挙げて、メルセデス・ランキング7位に。ニトリ所属。
小川淳子(ゴルフジャーナリスト)