今、巷ではどんなクラブが売れているのか、なぜ売れているのか? そんなゴルフ界のトレンドを探るべく、有賀園ゴルフで、売れ筋商品のランキング調査。アイテム別に毎週、レポートをお届けします! 今週は2023年8月のドライバーランキングです。

有賀園ゴルフで2023年8月に売れたドライバーベスト5

 今、売れているドライバーはどのモデルなのか徹底調査。ランキングは有賀園ゴルフ全店舗、ネットショップも含めての売上本数で、マークダウン商品をのぞいて算出してもらいました。最新のギアトレンドが一目で分かります。

第1位 パラダイム ドライバー(キャロウェイゴルフ)

パラダイム ドライバー(キャロウェイゴルフ)
パラダイム ドライバー(キャロウェイゴルフ)

 ヘッド中間部分に、業界初のカーボン素材のみで構成した360度カーボンシャーシを導入した「パラダイム」。4機種ある中で、もっともスタンダードで幅広いプレーヤーに対応するのがこちらのモデル。やや洋ナシ型にも近い、構えやすい形状をしており、ペリメーターウエートやアジャスタブルホーゼルで、自分好みの弾道や仕様に調整も可能です。2023年2月24日発売。メーカー希望小売価格:9万6800円(税込み)

弾道低めで強い球が出るという声が多く聞かれた

 キャロウェイを使っていたお客様の買い替えも目立ちました。

 ステルス2と比較する人も多いのですが、こちらのほうが弾道低めでバックスピン量も少なくなって、強い球が出ると評価する人が多かったです。

 また、自然にヘッドが返るイメージで、フェースが開いて当たりにくいので、つかまりがよいという声も多く聞かれました。(有賀園ゴルフNEW杉並店・小室直也店長)

第2位 ステルス2 ドライバー (テーラーメイド ゴルフ)

ステルス2 ドライバー(テーラーメイド ゴルフ)
ステルス2 ドライバー(テーラーメイド ゴルフ)

 前作同様、エネルギー伝達効率を高める「60層のカーボンフェース」を搭載し、ボール初速を高めながら、さらに進化したツイストフェースなど、優れたテクノロジーでミスヒット時も初速低下を軽減します。ヘッドに使用するカーボン容量を増やし、余剰重量を最適に配分。慣性モーメントを飛躍的に向上させ、安定感と高い再現性もかなえています。2023年2月17日発売。メーカー希望小売価格:9万3500円(税込み)

フックに悩むゴルファーから支持されている印象

 首位のパラダイムと比較すると、球がつかまり過ぎないので「思ったより引っかからない」という声も多く、左方向へのミスに悩むゴルファーはこちらを選んでいました。

 初代よりも心地よい打感で打っていて気持ちがいいという声も多いです。

 周囲の評判がいいので、自分にも合うかな? と試打に見えて、結果がいいので購入するというケースも目立ちました。(有賀園ゴルフNEW杉並店・小室直也店長)

第3位 G430 MAX ドライバー(ピンゴルフジャパン)

G430 MAX ドライバー(ピンゴルフジャパン)
G430 MAX ドライバー(ピンゴルフジャパン)

 高慣性モーメントをかなえ「叩いてもブレない」が特徴。超極薄の素材採用で、フェース全面で大きくたわみ、反発力アップ、最大初速を実現しています。上下のミスヒット時でも最適なスピン量と弾道で、最大のキャリーと飛距離を生み出します。打球音にもこだわり、新「サウンドリブ」を搭載。ナイスショットはもちろん、打点がブレても、快音をかなえます。2022年11月11日発売。メーカー希望小売価格:9万3500円(税込み)

とにかく曲がらない性能がゴルファーを魅了

 ミスに強くて、とにかく曲がらずまっすぐ飛んでいくと評価する人が多いですね。

「力だけで振ってみたり、多少アバウトに振ってしまうなど、通常なら大きく曲がるはずのショットでも、しっかりフェアウェイに残っている。何をやってもまっすぐ飛ぶ」と報告するお客様もいて、評判がいいです。「曲がらない」という性能の高さを感じさせます。(有賀園ゴルフNEW杉並店・小室直也店長)

第4位 パラダイム Xドライバー(キャロウェイゴルフ)

パラダイム Xドライバー(キャロウェイゴルフ)
パラダイム Xドライバー(キャロウェイゴルフ)

 ヘッド中間部分に、業界初のカーボン素材のみで構成した360度カーボンシャーシを導入したパラダイムシリーズ。「パラダイムX」は、後方にストレッチバックされた丸いフォルムで安心感を持たせ、高打ち出しで、ややドローバイアスとしていることで、ボールのつかまりもよいモデルです。高慣性モーメントを実現して、やさしさも大幅にアップしています。2023年2月24日発売。メーカー希望小売価格:9万6800円(税込み)

第5位 ステルス2 HDドライバー (テーラーメイド ゴルフ)

ステルス2 HDドライバー (テーラーメイド ゴルフ)
ステルス2 HDドライバー (テーラーメイド ゴルフ)

 エネルギー伝達効率を高める「60層のカーボンフェース」を搭載。進化したツイストフェースなど、優れたテクノロジーで、驚異的なボール初速と高い安定性、さらなる低重心設計を施しています。ヘッドに使用しているカーボン容量をアップさせて、ヘッドを軽量化。ウエートをヒール寄りに配置し、高弾道でつかまりやすく、寛容性を進化させています。2023年2月17日発売。メーカー希望小売価格:9万3500円(税込み)

「シャフト選びは先入観不要! できるだけ試打の結果で選びましょう」(小室店長)

 今月は久しぶりに「パラダイム」が首位に輝きました。順位の入れ替わりこそあれ、キャロウェイ、テーラーメイド、ピンのドライバーの人気の高さを感じますね。

 これから秋の新製品も発売されていくので、どのように順位が変動していくのか楽しみです。

 クラブよりも前に秋にニューモデルを発売するのが、シャフトメーカーなのですが、今年も各社から新製品がラインアップされています。そこで今回はシャフトの話をしようと思います。

 シャフトは、キックポイントの位置によって「先調子」、「中調子」、「元調子」という呼び名がつけられています。

 それぞれ、シャフトのどこがしなりやすいのかを表現しているのですが、手元側を硬くして先が動きやすいのが「先調子」、手元と先を硬めにして真ん中が動きやすいのが「中調子」、中から先を硬くして、手元側がしなりやすいのが「元調子」。簡単に説明するとこんな風に分類されています。

 一般的に「先調子は球が上がりやすい、中調子はコントロールしやすい、元調子は強い球が出る」といわれています。

 そのため、「ヘッドスピードを上げたい人は先調子、クセのないシャフトを使いたい人は中調子、パワーがあって叩きたい人は元調子がいい」とされることが多いのです。

 ただし、これらはあくまでも一般論。実際にはスイングタイプによって、実際に打ってみると出てくる球は違うので、あまり決めつけないほうがいいと思っています。

 実際にパワーのない女性が元調子のシャフトを使ったら、自然にタメが作れていい結果につながったというケースもありますし、とにかく、人それぞれだと感じています。

 純正シャフトだと、どんな悩みがあってどんな風に変えていきたいのかを、スタッフに伝えていただければ、オススメのシャフトをお伝えすることができます。

 求める弾道が打ちやすいシャフトを実際に打って選ぶこと。先入観でシャフト選びをしないことも大切なのです。

※ランキングは、有賀園ゴルフ全店舗、ネットショップも含めての売上本数で、マークダウン商品をのぞいて算出してもらいました。表記価格はメーカー純正シャフト装着モデルです。取材協力:有賀園ゴルフNEW杉並店

下山江美